子ども美術教室☆here☆

子ども/大人美術教室☆here☆主宰 since1998

子ども/大人美術教室 ☆here☆(nowhere、尼崎市)

子ども美術教室 毎週火曜日、土曜日11:30〜14:30〜、大人美術教室 木、金曜日

授業_形式 絵本

◆内容 一年のまとめ授業_絵本を作ろう(3、6年生)

◆道具
・基本道具:筆記用具(鉛筆、消しゴム)、スケッチブック・クロッキー帳(マルマン)、水彩絵具セット(各自)、マーカー(COPIC sketch、ほか)、色鉛筆(あるもの)、定規(三角、30㎝、50㎝、75㎝、雲形、分度器)、スピログラフ/DesignRuler(あるもの)、サラサクリップ0.5(ゼブラ)、折紙(トーヨー、ダイソー)、両面テープ(あるもの)、50COLORS 50色色画用紙(オキナ株式会社)
・課題:『磁石でくっつくバランス・アート Decotops デコトップス』、Tシャツくん(太陽精機)、ペン(Pentel)、コピック(黒)、ライトテーブル

◆科学 理科、美術(昆虫と植物、振子の運動、露光)

◇参考図書、URL

・『雪の女王』ハンス・C・アンデルセン げんさく ナオミ・ルイス ぶん/エロール 1999年4月第22刷発行
・『ニューワイド学研の図鑑 昆虫』総合監修 友国雅章 学習研究社 2005年5月第21刷
・『沈黙の春レイチェル・カーソン 著 青樹簗一 訳 新潮社 1999年第26刷
・『こどものとも 012 ならんだならんだ』やすえりえ ぶん わきさかかつじ え 福音館書店 2013年11月発行
・けん玉技一覧_ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%91%E3%82%93%E7%8E%89%E3%81%AE%E6%8A%80%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7
ブリューゲル_「雪中の狩人」ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%AA%E4%B8%AD%E3%81%AE%E7%8B%A9%E4%BA%BA

◇分かったこと 気づき

・公園遊びで、タイヤブランコの漕ぎ方にもパワーによって差が生じます。
・生徒さんは子どもたちと一緒になって、鬼ごっこもしました。
・「絵本の絵の一枚が、ブリューゲル「雪の狩人」の絵に似ていないか」と聞くと細部の違いを指摘します。
・大きく見るように言いました。「抽象」の学びはじめだと思います。

・「する」は「刷る」と「為る」の違いがありました。
・絵本が大きく顔を近づけて「壁」のようになっています。
・何かの才能や特徴としては、「一度読んだものは覚えている」「書いてある文字を、自分の目で見て読んだ場合は覚える」ということらしい。
・写真みたいに把握するのか、いずれにしても他の人よりはスケッチも正確に写し取れるように思いました。

❖基本学習

3年生

・児童公園に向かっています。
・公園で知りあった子が声をかけてくれます。
・いろいろな年齢層の子どもたちが遊んでいます。
・タイヤブランコの漕ぎ方にも、逆円錐形状態から、土星の輪のような状態まであって、パワーの差がでます。
・生徒さんは子どもたちと一緒になって、鬼ごっこもしました。
・身軽な子はどんどん高いところに昇っていきます。
・遠くから来ている生徒さんのために自転車を借りる交渉をしました。
・「お母さんに聞かなくちゃ」
・「一瞬でいいよ」
・「うーん」
・「じゃあいいわ、またね」
・「いいよ、貸してあげる」
・「その前に自転車を漕ぐお手本を見せてくれる?」
・「いいよ」(ダーッ)
・「早すぎる。参考になるようにゆっくりお願い」
・「ゆっくりー? わかったー」
・その後、親切な少年はゆっくりと自転車を漕いで見せてくれました。
・「わかったかな? あれどこ行っっちゃた?」
・しばし遊んで、ポケモンに切り替えました。

・教室に到着です。
・手洗いうがいをします。
・今日やることを書きだします。 
① カードは「あいうえお順で始まる絵本シリーズ」「ゆ」の続き
② 色彩は省略
③ 運筆は省略
④ 課題は「いとこに贈る絵本」のテーマ選び、ステゴザウルス

・『雪の女王』を読んでいる間、デコトップスをしていました。
・『雪の女王』の後半のあらすじです。
・カイは雪の女王の宮殿へと連れていかれてしまいました。
・一方ゲルダは、カラスに聞いて王女のお城に入っていきましたが、男の子はカイではありませんでした。
・王女と王子はゲルダの訳を知るとたいそうな贈り物をしてゲルダを送り出しました。
ゲルダは太陽のようにキラキラと輝く馬車で森を移動します。
・森に入るとさっそく年取った女の山賊に捕まってしまいました。
・山賊の娘に「この子はあたいの遊び相手になる」と助けられたのでした。
・山賊たちは荒れ果てたお城の中庭につきます。
・気味の悪いカラスが鳴き火が赤々と燃え煙は天井まで上りスープの大鍋はグツグツとにえたっています。
・山賊の娘は、毛布や寝藁の敷いてあるところへゲルダをつれていき、これまでの話を聞かせておくれと頼みます。
ゲルダは包み隠さず話をして、それを聞いた山賊の娘はゲルダの首に両手を巻きつけて眠ってしまいました。
・鳩たちが鳴いています。 

「ルルクー。ルルクー。ぼくたち、カイをみたことがあります。カイは、ぼくたちが、森の巣で、きゅうけいしているとき、ちょうどそのうえの空をとんでいった、雪の女王のそりに、すわっていましたよ。あのとき、雪の女王は、きっとラップランドにいくところだったにちがいありません。と、いいますのも、ラップランドは、一年中雪と氷ばかりなんで。ゲルダさん、トナカイにきいてごらんなさい。トナカイはきっとしっておりますよ。」

・鳩やトナカイの話を聞いたゲルダは翌日山賊の娘に全て話します。
・するとエキゾチックな山賊の娘はトナカイに話しかけます。
・「お前を手元に置いておきたいが、ゲルダ雪の女王の宮殿まで連れて行ってやっておくれ」と命じました。
・トナカイは自由になって大喜び。 
・お別れです。王女や王子に贈られたゲルダ持ち物と娘の持ち物を交換をします。
・娘は手を包む温かいマフを気に入って娘のものに。
ゲルダは山賊のおふくろさんのでっかい手袋を受け取ります。
・さらにゲルダはパンとハムをもらって旅立ちました
ゲルダラップランドのおばさんの小屋によります。
・紙がないからと干し鱈の上に一筆書いてくれます。
フィンランドのおばさんの家に到着です。
フィンランドのおばさんは干し鱈の手紙を読むと、鍋に入れてしまいます。
・無駄をしないおばさんです。
・トナカイはおばさんに、雪の女王に勝てるような魔法の飲み物を作ってくれと頼みます。

「あなたは、世界中の風を、一本のひもにつなぐことができるくらいかしこいかたですからさ...」

・おばさんは、こう言いました。

「いやいや、あの子が、これまでもちこたえてきた力より大きい力なんぞ、わたしにはないよ。おまえは見なかったのかい?どこでだって人やいきものたちが、どんなにあの子をたすけてきたことか。おまけに、どうやって、あの小さい2本の足で、世界中を、しかもたったひとりっきりで歩いてきたかをさ。カイはね、雪の女王に魔法をかけられちまっているのだよ。ゲルダのまごころだけが、カイをつれもどせる。さあ、雪の女王の城は、もう、目とはなのさきだ。ゲルダを早くつれていっておやり。赤いベリーの実がなっている木のしたにおろしておやり。まっ白い雪のなかだから、すぐにわかるよ。そしたらおまえは、いちもくさんにかけもどってくることだ。」

ゲルダはおばさんにトナカイの背中にのせられます。
・駆け出したゲルダは手袋とブーツをわすれたことに気がつきました。
ゲルダは北極の寒さの中、手袋もブーツもなく、先をいそぎます。
ゲルダの吐く息は、霧になり、槍になり、女王の雪の怪物や雪の番兵を粉々にしていきました。
・とうとうゲルダ雪の女王の宮殿につきました。
・ところでカイは雪の女王にこう言われていました

「もし、氷のかけらをつかって、永遠という文字をつくれたら、おまえを自由にしてあげよう。そのうえ、あたらしいスケート靴といっしょに全世界もね」
そういうと、雪の女王は、エトナ山とヴェスビアス山のいただきに、雪をおきに、お城をとびたっていきました。

・宮殿のなかにカイの姿を見つけ出したゲルダは泣き出してしまいました。

「カイ!とうとうみつけたんだわ!」

ゲルダは歌い始めます。

谷間にそだつ バラの花
一日中あそびまわる 子どもたち
子どもと仲間 おさな子のイエスさま!

・すると、カイが叫びます。

「かわいいゲルダ、だいすきなゲルダ、いままで、いったいどこにいってたんだい?それに、ぼくもどこにいたんだろう。それになんてここはさむいんだろう。なんてだだっぴろくてガランとしてるんだろう、ここは?」

・氷のかけらまでがおどりはねてはねまわり、おどりつかれてよこになったとき、知らず知らずのうちに永遠という文字を形作っていました。
・カイは「自由」になりました。
・宮殿をでて、赤い実がなっている場所へつくとトナカイがそりをつけて待っていました。
フィンランドおばさん、ラップランドおばさんの家にたちより、赤い帽子の素敵な馬に乗った山賊の娘にも会いました。
・カイとゲルダは無事ふるさとの町にもどり輝かしい夏を迎えた、ということです。

・お話を聞きつつ、デコトップスで雪だるまと仲間たちの形をつくっていました。
・磁石で高く積めるのが楽しいようです。
・絵本の始まりの、カイが町の男の子たちと遊び、大きな白いそりに自分のソリのロープを結わえたという文章に、雪深い山と画面を縦に引きのばす木々、俯瞰する町の子どもたちの絵があります。
・名画カードの「子どもたちの遊び」ブリューゲルの「雪と狩人」によく似た構図です。
・「絵本の絵の一枚が、ブリューゲル「雪の狩人」の絵に似ていないか」と聞くと「ここが違う、あそこが違う」と返ってきます。
・「そういう意味でなく、この絵は明らかに「モナリザ」とは違うでしょう。それよりは「狩人」の方が似てるでしょう?」
・「大きく見るとどうなのかと聞いているんですよ」
・「抽象」の学びはじめです。
・これはもしかすると、雪国の子どもたちの、長い間厳しい寒さと分厚い雪に閉じ込められつつも逞しい想像力を発揮する、たくさんある遊びの中の一つの、お話だったのかもしれません。

6年生

・お迎えの6年生さんは、CDの「饅頭こわい」の怖いところから「落ち」に入ります。
・教室に到着、手洗いとうがいをします。
・パソコンで探して6年生を送る歌を紹介してくれました。
・そういう季節ですね。

・今日やることを書き出します。
 ① カードは絵本の続き
 ② 色彩は時間があれば
 ③ 運筆は省略
 ④ 課題は「絵本」のシルクスクリーンの原稿完成と露光
・目の前の「スネイクキューブ」をしているので、画像をだして「これを作ってみたら」
・「今日やることあるから」「そうだったね」
・「する」「「刷る」はまた次回だよ」「為る」「そうなのか」
・絵本は「自分で読む」とのことでした。
・絵本が大きいので読んでいると「壁」のようになります。
・筆談雑談。
・感想を聞きます。
・「きれいごとの世界」「あわわ」
・「絵はどう?始まりの絵は「ブリューゲルの「雪の狩人」の絵に似ていないか」
・「たとえば3年生さんだったら、ここが違うあそこが違うと言うよ」
・「にてるとおもう。3年生はわかってない」
・「これは年齢のせいなんだよ。年齢によって見え方が違うことがあるよ」※参照1

❖今日の課題

3年生

・次は課題です。
・さっそく一年のまとめ授業、「いとこに贈る絵本」の内容をきめます。
・「「あいうえお順」の言葉の絵本がいい。」
・「一年のまとめ授業だから、3月中に完成させるくらいのつもりでいてね」
・「あかさたな全部は無理だから「あいうえお」の五枚ね」
・「アップルはいかが?」「アリがいい」
・『昆虫』図鑑で「アリ」を調べると「アリグモ」「アリスブリ」「アリヅカコオロギ」「アリノスシジミ」「アリモドキカッコウムシ」など、別の種類ばかりがでてきます。
ウィキペディアで調べると、アリは蜂の仲間ということでした。
・たしかに膨腹部と胸部を隔てる、引き締まったアリのウエストがハチにそっくりです。
・図鑑で探すと「働きアリ」「おすアリ」「女王アリ」の「クロオオアリ」。
・「ムネアカオオアリ」「クロクサアリ」「サムライアリ」「クロナガアリ」がでてきました。
・さあスケッチです。
・画像検索で出てきた大きなアリを描いています。
・「赤ちゃんが見る絵本で「あ」を覚えるのに、巨大な「アリ」っていうのはどうかしらね」
・ちょっと小さくしてもらいましたが、まだまだ大きい。
・スケッチのあと、絵具をだして、色をぬります。
・「黒いアリの背景色は何色?」「黒」
・「赤ちゃんは黒色で「あ」を覚えるのかな?」
・「「赤」の「あ」は「明るい」の「あ」なんだよ」
・「アリは一匹でいいの?」「いい」
・背景は黄土色と白。
・ゆったりしているので「グルグルまぜてー」と「ぐーるぐるの歌」をつくりました。
・できた色をスケッチブックに塗っていきます。
・大地を濃いめの黄土色で塗っています。
・つぎは黒で「アリ」をぬります。
・ドバっと黒を置くので輪郭がかき消えます。
・筆を立て垂直にして、範囲内に描きくよう言います。
・「アリ」の触覚と口を描いて、おしりの膨腹部と肢を描いて、巨大ですね。
・余談雑談。
・「アリとハチが似てるって図鑑にあったけど、アリとハチが絶滅したら、滅びるよ」
・「なぜ?」
・「植物の種ができないでしょう」
・「お米があるよ」
・「お米は植物じゃないの?」
・「そうなの?」
・「たくさん学ぼう」※参照2
・道具をかたつけておしまいです。
・帰り道の車内では落語の続きを聞きます。
・「饅頭こわい」のはじまりはだんだん面白く感じるようです。

6年生

・課題にはいります。
・原稿は大きさや色など、やりやすいところまで用意しました。
・生徒さんが絵本を読んでいる間に、年賀状の時のフレームをはずしてお湯で洗い準備します。
・拭いて乾かします。
シルクスクリーンの解説書を読んで、原稿を塗り残しをなくし綺麗に仕上げるように言います。
・「ライトテーブルを使いましょう」「使わない」
・「使おう」「使う理由はなにか」
・だんだん煮詰まってきます。
・ため息が出て丸まっています。
・「おばあさんみたいだよ」「だれでも一度はばあさんになる」「そういう意味じゃない」
・だんだん落語みたいに。
・姿勢を正して黒く塗って、つぎはマジックでまっ黒にして、ライト・テーブルで確認すると塗り残しがあります。
・これはわざとだということです。ほんのり赤くかすれたチークかな。
・顔の輪郭線がやや細いので太くするように言います。(1mm以上でないと露光できない)
・ライト・テーブルをつかうことになりました。
・色の指定は、輪郭と目をグレーからブラウンに変えました。
・露光のために暗室をつくります。
・使えるシルクの確認。
・スプレーのりと段ボールを用意。
・露光機セットの準備。
・「露光したらシルクの洗いフラッシングは赤ちゃんの歯茎に当てるくらいに柔らかく丁寧にね」
・「前回はそんなん無理やった」
・「じゃあお母さんの歯茎くらいに」
・「そんなん無理やった」
・「じゃあ丈夫な方の歯茎くらいに」
・のり付き原稿をシルクにあて、露光機、シルク、マット、蓋をしてオン。
・露光が終わり、ブラッシング。
・綺麗な版が出来てきました。
・一件落着ですね!
・乾かしている間に、ヨーロッパの色彩勉強をすると。
・えらい!

・「いちいち指示しないといけないってことは、忘れっぽいのかな?」
・「一度読んだものは覚えている」
・「じゃあ、本読むね」
・『こどものとも 012 ならんだならんだ』を全部読みます。
・「さあ 言ってみて」
・「書いてある文字は覚える」
・「なるほど、写真みたいにね」
・いずれにしても他の人よりは正確に写し取れるように思いました。

・小休憩。

・絵本の「五線譜」についてアイデアを考えます。
・スケッチブックの作った4ますに五線譜を書いてもらいます。
・三角定規で線を引いてくれました。
・行間が少ないので、ト音記号は連続した文様のように見えますが。
・表紙の厚紙とピッチンをだし製本の心づもりをしました。

・帰りには「けん玉」で技をみせてくれました。
・独楽廻しにも挑戦しましたね。

❖today note

He played a tire swing and tag with boys in the children square.
I said him that an ant and a bee were the important insect for plant.
He asked me, 'Are there a rice?'
I said him, 'A rice is plant.'
And he painted a big ant.

She said, 'I memory the sentence that I read the book my eyes.'
So, like a camera?

❖reference

※参照1
『絵にみる子どもの発達_分析と統合』J・H・ディ・レオ 著 誠信書房 1999年6月第2刷

※参照2
「農薬の大量散布」「食物連鎖」「生物濃縮」などを指摘、警告、別の道を示した『沈黙の春』より