子ども美術教室☆here☆

子ども/大人美術教室☆here☆主宰 since1998

平面絵画

授業_内容 『枕草子

◆内容 『枕草子』くらべようもないもの、虫は(1、4年生)
◆道具 筆記用具、虫眼鏡(あるもの)、クロッキー帳(マルマン)、スケッチブック(マルマン)、
古新聞紙、墨(ダイソー)、半紙(ダイソー)、筆(各自)、色紙(ダイソー)、COPIC SKETCH RV66 made in JAPAN 紫色のマジック、色画用紙(ダイソー)、絵の具セット(各自)、『色の見本帳』千々岩英彰 太田徹也 監修 ゴマブックス 1989年9月初版第1刷発行
◆科学 虫、曲線をみて描く

◇参考図書、他
・『ばけくらべ こどものとも 傑作集』松谷みよこ 作 瀬川康男 絵 福音館書店 1999年2月第7刷
・『21世紀版少年少女古典文学館4 枕草子』大庭みな子 著 新井苑子 挿絵 講談社 2012年4月第3刷発行
・『むしのあかちゃん』伊丹市昆虫館 編 構成・文 奥山清市 角正美雪 柏書房 2006年7月第1刷発行
・『春の虫 テントウムシ モンシロチョウ クロオオアリ』矢島稔 監修 すずき出版 2000年4月初版第1刷発行
・『雑木林で虫さがし』グループ・コロンブス 構成・文 河野修宏 絵 文化出版局 2007年7月第1刷発行
・『色の見本帳』千々岩英彰 太田徹也 監修 ゴマブックス 1989年9月初版第1刷発行
・鈴虫、松虫の虫の鳴声の動画


◇分かったこと 気づき
・アリの巣の絵で、曲線をほぼ正確に写し取る力があることが分かりました。

◇備考
・昆虫の紹介はイラストや絵本でしました。

❖基本学習

1年生
・カードは名画カード2の16から20の復習と、ダリの絵の中の「アリ」を見ました。
・一度見たカードは覚えています。
・新しいカードを見ていきます。
・ミロ「無垢の笑い」マグリット「大家族」。
・ミロは目のような形が虫のように見えてきます。
マグリットの鳥は蝶々のように見えています。虫の気分のようです。
・虫の絵本を見ます。
・「ドラえもん」などのアニメに出てくる虫はとくに分かります。
・すごく強いスズメバチの話をしてくれます。
・『雑木林で虫さがし』のスズメバチを見ます。
・虫眼鏡でアリを見ます。 
・虫の食べ物が気になります。スズメバチの食べ物。蟷螂の食べ物
・録画したアリの動画を見ます。
・『むしのあかちゃん』を見ます。
タガメの背中に卵がのった絵は気持ちが悪くないかと心配します。何で気持ち悪いと聞きます。
・クチキゴキブリのパパとママ、ダンゴムシのママとあかちゃん。
・色は日本の赤をみていきます。
・地の色とインクの色の「だまされた」を探しています。
・緋色だけは覚えようね。
・乗り物のカルタをします。
・「知恵の板」をだして、四角をつくろうと誘います。
・ならべることを理解して、正方形にしていきます。難なくできます。
・灯篭のようなものをつくります。はやくできて理解しています。

4年生
・基本学習と課題は順序を入れ替えました。
・先に仕上げたお友達は虫の本『むしのあかちゃん』を読みます。
ナミアゲハの卵がかえって、毛虫は苦手ですがあまりに小さくてびっくりしています。
・鳥の糞に似ていて、青虫になって、さなぎ、成虫になるのサイクルを見ています。
オオゴマダラの卵から殻を食べる幼虫までをみて、やはり感動しています。
・いっぺんに生まれる人間の赤ちゃんの最多記録は7つ子ちゃん、虫は1000匹生まれます!
・昆虫のイラストの絵本もいいですね。
・『枕草子』の「虫は...」を読みます。
・ロキの場面を考えなければいけないんですが!

・次は色彩です。
・『色の見本帳』のカラーカード43色を千切ってもらいます。
・黒い画用紙の上に自由にカラーチップを並べてもらいました。
・色の仲間の順番に並べました。
・ほかの生徒さんは夜のマンションに見立てて並べました。
・どうやら三階建てのマンションで、三階には動きがあります。
・二階では水色と青の諍があって、紫と緑はアナに落ちていきます。
・一階あるいは地下に転落、どうやら犯人は自ら穴に落ち込んだようです。
・火曜サスペンスか推理漫画か。
・そのお話はすっかり気に入って、お友だちも気に入りました。

❖今日の課題

1年生
・課題に入ります。
・『枕草子』「第四三段 虫は」を読みます。
・鈴虫と松虫の聞き比べが有名らしく、動画で聞いてみます。鳴声をきいてイメージを厚くします。
・みのむしのイメージはずいぶんひどいなと思いますが(参照1)、虫をみるときの感受性が養われる気がします。
・ハエやアリが憎らしいとあって、それはそれで面白い段と紹介していきます。
クロッキー帳にはお気に入りの絵を描きます。
・大きなお鍋に持ち手、カレールウとたまねぎ 人参 ジャガイモ。
・クロのマジックでルーをかいて「黒いルーはコショーだらけで辛いでしょう?」
・黄色で甘口のカレールーを描くと、鍋の上には茶色のルー。顔も描きました。
・点点がはじまり、専用マーカーをもってくればよかったですね。
・そっと点点と描いていきます。
・上下に筆とカリグラフィのフェルトがついているマジックを気に入って、キャップを取っては別のペンにつけていきます。
・識別ができなくなります。赤をとると別の色。「だまされた。」
・色の勉強ですね。色名も大事ですが、遊びも大事。
・本日の課題は虫の絵です。
・『春の虫 テントウムシ モンシロチョウ クロオオアリ』からアリの巣を見つけて複雑な巣の見取り図を描き始めました。
・良く見るとそっくりに線を引いています。
・アドバイスは二本線であることと、お部屋はゆったりしていることくらいです。
・そこにアリを描いて、地面の絵の具を作ります。
・色混ぜして、茶色になって、地面の色を塗っていきます。
・つかれると筆はグーと寝ています。
・大地には草。草も描きはじめます。
・点点を描いたり、巣以外に虫を描いては消しています。

4年生
・先に色紙を完成させたいです。
・古新聞に何枚か練習してもらいます。
・お話を思い出してもらおうと再読します。忘れているのを思い出しました。

・アウトライン、ポーズ、目。濃淡。
・練習も調子が出て、半紙を小さくして色紙に描く練習です。
・色紙は一回勝負なので、やはり鉛筆で下書きをしました。
・さあ本番。
・アウトラインと薄墨、最後は目の描き方を練習します。
・黒目は「い」の字をかいて、中心を黒く塗るようにします。
・きれいな眼が描けましたね!
・判子を押します。
・慎重に印泥をつけて、なかなか立派な判が押せました。

・お侍に変身するキツネを描きます。
・キツネは難しくなかなか気に入りません。目標が高いようです。
・キツネのの特徴は、尻尾の付け根、首を細くするなど、アドバイスします。
・新聞紙に何枚も練習、ようやく色紙に描きます。
・最初に耳をかいて、すぐにあきらめます。集中は途切れます。
・お侍を描きたいと。練習ではうまくかけています。
・お友達に「上手だよね」と励まされます。お侍を描きます。
・色紙をだして2枚になって横長に並べることにしました。
・お侍のあとにキツネを描きます。
・いいのができましたね!
・判子を押して完成です。

❖today note
He drew a complicated curved line.
Is it another language?

She made a nursery suspense tale by color tips.
The imagination is wide.

❖reference

参照1

「みの虫も哀れである。鬼の生んだ子なので、親に似ておそろしい心をもっているのだろうと、「秋風がふいたらつれにくるからね。」と、へんなきたない衣を着せた子をおいて親がにげてしまったのも知らず、秋風の立つ九月(旧八月)ばかりになると「お父さん(ちちよ)、お父さん(ちちよ)。」と、心細げに鳴くのがひどくあわれぶかい。」
『21世紀版少年少女古典文学館4 枕草子』大庭みな子 著より

とまあこんな具合に虫たちは愛でられたり、憐憫の情を惹いたりされていたのであろうか。