子ども美術教室☆here☆

子ども/大人美術教室☆here☆主宰 since1998

平面絵画

授業_内容 墨の濃淡、鉛筆でスケッチ
◆内容 枕草子(どきどきするもの)、せかいの神話より(4年生)
◆道具 筆記用具、スケッチブック(マルマン)、クロッキー帳(マルマン)、絵の具セット(各自)、墨汁(開明墨汁)、筆(各自)、半紙(ダイソー)、古新聞、色鉛筆(STAEDTLER)、絵巻きものB(市販のキット)
◆科学 墨の濃淡、靴のデザイン

◇参考、URL
・『くもんの名画カード 海外編1』木村重信 監修 くもん出版 2002年12月初版第5刷発行
・『21世紀版少年少女古典文学館4 枕草子』大庭みな子 著 新井苑子 挿絵 講談社 2012年4月第3刷発行
・『国宝絵巻 鳥獣戯画』解説 奥平秀雄 岩崎出版社 1982年6月第10刷
・『NHK放送台本 おはなしの森 せかいの神話1』文 花岡大学 絵 小西恒光 同朋舎 1988年4月初版発行
・ネット
 e国宝「馬医草紙絵巻」

◇写真 墨でドーナッツ、靴

◇分かったこと 気づき
・子どもたちは様々な角度から友だちの真似をします。

❖基本学習
・二つのことに取り組むので、混乱しないように順序を入れ替えました。
・最初に『枕草子』に関連することを見ていきます。
・「『枕草子』は千年位前の日本の女の人が書いた本です」「どのくらい前か、マンモスはいたか」
・「マンモスは縄文時代よりももっと前で、学校の社会で勉強します」
・「『枕草子』には鎌倉時代に線で描かれた『枕草子絵巻』があります」「鎌倉時代っていつ」「七、八百年位前。社会で習います」
・市販の「絵巻きものB」をだして紐をといて、開くと巻くをしてもらいました。
・「ここに絵と文がかかれていて開きながら読んで、閉じていきます」
・パソコンで、e国宝の「馬医草紙絵巻」を見ていきます。
・『国宝絵巻 鳥獣戯画』をひらいて「この絵も昔お坊さんがかいた絵巻です」と見ていきます。
・ハスの葉の的の流鏑馬とか、弓がでてきてきます。
・『枕草子』の二九段を読んでいきます。イメージしてね。
・「これを書いた人はほんとにいたのか」と質問が出てきます。
・「千年前にいた人で、面白いものをかくと今でも読みつがれて、書いた物が生きていますね」
・「第二九段 どきどきするもの」を呼んでいきます。
・「すずめの子を飼うとき。」
・「よい香をたいてひとりで横になっているとき」においには好みがありそうですね。
・「舶来の中国の鏡がくもっているとき」「身分のありそうな男が車をとめて案内を頼んでいるとき」
・「身分がありそうなって?」
・「雨の音や風の音にもどきりとする」
・「雨の日のすごし方。DS、ゲーム、宿題...」
・「すずめを飼ってどきどきするとは、猫やペットを飼って楽しいことと一緒だよ」
・「第三〇段 過ぎた日の恋しくなつかしいもの」
・墨でグラデーションや濃淡を作ります。
・墨で絵を描くのは初めてです。
・持ってきた筆は新品でカチカチですね。
・「何でグラデーションにこだわるの」
・のりで固まった筆をおろして、新聞紙に浪波波、大波小波の練習をします。
・外国の友だちを描いたり、富士山のようなアポロを描いています。
・気持ちよさ、悪さについて話します。
・習字の半紙に、漢字の「一」をかいて濃いと薄いの練習をします。
・濃い「一一一」、その下に薄い「一一一」。
・円でもいい。
・濃い円を描いて、筆をあらって中にも円。濃淡ができるでしょ。
・「せんせい、この水すでに水じゃない」
・とにかくきれいな濃淡の円ができて、まるでドーナッツみたいです。
・みんなの分も描きましょう。お父さん、お母さん...。
・「ドーナッツ」「くまさん」「ミッキー」と変化していきます。
・墨の水、タオル、筆を洗いに行きます。
・水場で雑談、言葉遊びをします。

❖今日の課題
・課題に関連していくカードをします。
・この前はレンブラント「夜警」フェルメール「手紙を読む女」。
・今日はロイスダール「ヴェイクの風車」を見せますと、読み始めました。
・友だちは聞いています。
・絵の中に鳥がいます。鳥を探します。
・ヒントをいうと見つけて「あ、あった!」「みせて」
・古くて地味なカードが取り合いに。
・ヴァトー「シテール島の巡礼」も解説を読んでくれます。
シャルダン「食前の祈り」では家族の一番小さい女の子が食事の前にお祈りをする役目だそうです。
・ご飯の前の「いただきます」の役目だね。
ゴヤ「かごめかごめ」は、子どもの遊び。外国の大人もやっていたというのは面白いね。
・時代が飛びますがゴッホという画家がいてこの人は靴の絵も描きました。
・カードは『名画カード 海外編2』「糸杉のある道」と絵葉書「三足の靴」。
・靴の絵は、革の仕事で使いこなしたような、重そうな靴の絵です。といって絵葉書を見せます。
・では課題の靴を描きましょう。
・机に新聞紙をおいて、その上に自分の靴を設置します。
・スケッチブックに鉛筆でスケッチしましょう。
・チェックのお友だちは最初の鉛筆のあたりを決めてきました!
・ピンクの靴のお友だちはクロッキー帳を使うほうがいいようです。
・大きく形をとってあげます。リボンを描き入れます。
・気に入ったのでそこへハートや星といった側面の模様を描きます。
・描きたいのは小さい星やハートやクマ。
・いまどきの靴にはクマが付いているんだね。裏側の滑り止めの模様も楽しい。
・クマを絵の靴の中に入れたい。
・描いてあげると、描き方がわかったので、自分で描きます。
・スケッチしながら『おはなしの森 せかいの神話1』からドイツのお話「しあわせなくつや」を読んでいきます。参照(1)
・絵を描くことに集中して、ピンクの靴のお友だちは色を濃く塗っています。
・チェック模様のお友だちは、慎重にチェック模様を描き入れています。
・さあできました。よくかけましたね!
・ピンクの靴も出来上がって、日付を入れて完成です。
・クマさんは力作でした!

❖today note
Once upon a time, early or the past time.
What is the history for childhood?
I hope to have a nice time each meeting.

❖reference

参照(1)

『おはなしの森 せかいの神話1』「しあわせなくつや」(ドイツ)要約

一人の靴屋がいました。靴屋は口笛をふいたり歌をうたったりしながら靴を作っています。神様がその家の前を通りかかり、
「できている靴を片一方売ってくれませんか。そのかわり五足分のお金を置いていきます。」といいました。
靴屋は承知し、神様は靴を片一方受け取って立ち去りました。

その後神様は、靴屋はどうなったかと気になって見にいきます。
すると靴屋は言いました。
「子どもたちは靴下を買え、妻は鉢、皿、鍋を買え買えとうるさくて、かえって貧しくなってしまった。」と。
「それでは何十倍のお金をあげよう。」と神様はおっしゃって、また去って行きました。

しばらくして神様は、また靴屋の前を通ってみると、前よりももっと静まり返っています。
靴屋は神様の顔を見るといいました。
「もうお金は持っていってください。」
それで神様は聞いてみると、
「運さえ向けばポカッとお金が入ってくる。安くしか売れないこの仕事が嫌になってしまった。
毎日まいにちが面白くないのは、このお金のせいだと気が付きました。」と靴屋は答えました。
それで神様は、
「わかりました。もうこのお金は持って帰ります。元通りのふへいを知らない、幸せな靴屋になってください」と言いました。
それからのち神様はまたこっそりとその道を通りかかって中の様子をうかがってみました。
すると店先からは前のように楽しげな口笛が聞こえてきました。
神様はうなずきながらどこかへ立ち去りました。