子ども美術教室☆here☆

子ども/大人美術教室☆here☆主宰 since1998

平面絵画

授業_内容 一年のまとめの絵本をつくろう
◆内容 絵本を作ろう_4回目(3年生)
◆道具 筆記用具、クロッキー帳(マルマン)、絵の具セット(持参)、さくらクレヨン(水で落とせるものでした)、ステンレス定規(SHIZUOKA)、カッターナイフ(あるもの)、工作用ゴムマット(あるもの)
◆科学 色の意味と配色、遊具を調べて描く

◇参考、URL
・『せんをたどって』ローラ・ユンクヴィスト 作 ふしみみさを 訳 講談社 2007年10月第1刷
・『アナベルとふしぎなけいと』マック・バーネット 文 ジョン・クラッセン 絵 なかがわちひろ 訳 あすなろ書房 2012年9月初版発行
・『ちいさなつきがらす』マーカス・フィスター 作 谷川俊太郎 訳 講談社 2010年9月第1刷発行
・ネット画像
五輪カラー、絵本の表紙、

◇写真 製作中の絵本 

◇備考
・クレヨンは水で落とせるものがあるので、絵の具と混ぜる描画のときには注意する。

◇分かったこと 気づき
・面識のない子ども同士の絵が助けになりました。何か話しているのかもしれません。

❖基本学習
・カードは先週読んだ『せんをたどって』という絵本の線つながりで、似ている絵本を読みました。
・『アナベルとふしぎなけいと』の始まりはこうです。

どっちを むいても、しろい ゆき。
そして えんとつから でる、くろい すす。
そんな ちいさな まちの
つめたい ごごの ことだった。

アナベルは はこを ひろった。
なかに はいっていたのは、 いろとりどりの きれいな けいと。

アナベルは、その毛糸で自分のセーターを編み、犬のセーターを編みます。男の子のセーターを編み、その子の犬のセーターを編みます。学校の友達のセーターを編み、先生のセーターを編みます。お父さんとお母さんのセーターを編み、、おじさんのおばさんのセーターを編みます。お医者さんのセーターを編み、小柄なルイさんのセーターを編み、薄着のクラブトリーさんの帽子を編みます。犬と猫のセーターを編み、、動物たちのセーターを編みます。ついには町の家々のセーターを編んでいきます。噂は世界中に広がって、ある日有名な王子が海の向こうからやって来ました。
王子はむすめに言いました。
「むすめよ。その まほうの はこは、わたしが かおう。ひゃくまんドル はらってやっても よいぞ。」
アナベルは「いいえ、けっこうです」と断ります。
王子は値段を上げていきましたが、アナベルは「うらない」とこたえます。「だって ほら、うるつもりが ないのだから。」
さて王子はどろぼうをやとって、その箱をぬすませます。さて王子が蓋をあけてみると、
「ふるふるふる、ぷるぷるぷる、ぶるぶるぶるぶる!」ふるえが来ます。箱の中は空っぽでした。
呪いをかけて王子は箱を海へ棄てしまいます。箱は流れて、娘の手元に届きました。そしてずっと幸せでした。
・細い毛糸と魔法の箱の話なのですが、あらゆるものを包んでいこうという発想は、現代美術作家のクリストの作品を思い出させました。
・色彩は絵本の配色を決めるつもりで見ていきます。
・オリンピック年だったので五輪の画像をだしていきます。
・見ながらお話を詰めていきます。
・「赤いお花」「黄色いページ」「黒のページ」「何か言っている少女」、あとは青と緑がある絵を描いてみましょう。

❖今日の課題
・課題に入っていきます。
・絵の順序を考えて、続きページを切り離します。
・切り取った絵を並べて、ステンレス定規とカッターナイフで大きさをそろえていきます。
・カッターナイフは久しぶりに使うので、上質紙を切る練習をします。
・スケッチブックはやや厚いので、ナイフの立て方と角度が合わずゆがんでいきます。
・コツがいりますね。
・絵本の製本の方法を話します。
・「絵を切り離しても台紙に貼って、こういう風に穴をあけて糸を通すという綴方もある」と絵本の見本を見ます。
・製本の方法にまでは興味がないかな?
・中学生が以前に作った絵本を見せます。将来生まれてくる子どもに宛てたメッセージが書かれています。
・絵本をぱらぱらめくっていきます。病院のお話。診療日、注射。
・気に入ったらしく、子ども同士何か伝わったのか?
・最後のメッセージの意味が分からないらしく「今15歳の子が将来の子どものために描いているんだよ」というと納得。
・乗ってきたので、インパクトのある絵本『ちいさなつきがらす』を読みます。
・読んでいきます。
・絵本の配色はスケッチブックのマルマンにそっくりだけど、一方にはお話があって、一方はデザインです。
・以下はあらすじ。
・「わたりがらす」というよく飛ぶ年老いたカラスが退屈をしていました。
・一羽が「わすれたのか」と話を始めました。昔生まれた小さくて、あの銀の翼のちびわたりがらすのことを。
・年老いたからすは話し始めます。
・わしらの群れのからすはみんな孵っていた。最後に生まれたからすは小さく仲間外れにされている。
・ちびのからすが一緒に遊んでほしいというと、

ちょっと つきまで とんで いくんだ、
かえって きたら、あそんで やるよ

と言われました。
だからちびからすは月に向かってうんと羽ばたいていきました。
身が軽く、どんどん近づいていくようにみえました。
翼が月そのもののように輝いて見えました。
でもだんだん銀の翼が重すぎて、きりもみでおちてきました。

あくる あさ、わしらは ちびを みつけた。
かしの きの そばの いけがきに よこたわって いた。
かれが わしらの だれよりも、つきに ちかづいたのは
たしかだと わしは しって いた。
ちびは ほんものの がんばりやの たましいを
もって いたー。
その かれが いま、しんだように よこたわって いる。
みんな かがんで かれを みつめ、いきて いる しるしが
みつかるのを まって いた。

ちびの ははおやは しずかに すすりないて いた。
わしは おそろしかった。」

すると とつぜん、ちびが めを あけた。
ははおやが かれを だきしめた とき、しずかに かれは いった、
「だめだった。」
わしの ほかの だれも、それが なんの ことか わからなかった。
が、わしは ほんとの ことを しって いた。

・これはクライマックスなのですが、ちびのからすが月そのもののように輝いて空(画面)を覆うシーンは迫力があります。
・銀色を使った絵本は珍しく、まるで自分の顔が映るようでしたね。 
ギリシャ神話の、父親のいいつけに背いて高く飛びすぎ太陽の熱でロウが溶けてしまったイカロスの話を彷彿させました。
・だんだん気が良くなって、工程を進めます。
・「女の子二人を人物といいます」。
・人物をそれぞれ切り抜いて絵に貼り付けるか、人物にスケッチブックをはって強くし、動けるようにするか。どっちがいい?動ける方にしました。
・あとは緑と青のシーンを描かなくてはね。表紙でもいいし、最後のシーンでもいい。
・公園で仲直りするお話なので、公園を描くことにしました。いいですね!青い空と緑の公園。
・ネットで遊具を調べます、お馴染みの遊具が出てきます。
・同じ遊具があると、特定の公園を思い出すみたいですね。
・ジャングルジムを調べます。四角いのがいいらしい。
・絵を描きます。まず地面に草を描いて、黄緑、緑とクレヨンで塗っていきます。
・空には白い雲、ジムは四角。
・次に滑り台。台の終わりはカーブして。
・それから太陽。位置を思い浮かべます。太陽の位置は正確に。
・絵の具で空の色、白水色黒。ちょっと重い感じの青い空。
・画面中央の遠い空は白。
・地面の草の上にも緑の絵の具。
・だんだん完成です。
・その公園で、人物は手を繋いで踊っている。なんかいいですね!
・その間、粘土のレッド・ハウスの色を塗っていると、内側の壁にテレビを描きました。
・定規で四角いテレビ、クレヨンで塗りました。
・反対側には窓やソファ。
・表紙ページとタイトルを決めていきます。
・候補を示します。①ともだち②出会い③けんか。
・自分で④「ともだちとのつよいきずな」としました!立派なタイトルですね。
・言葉をどうするのか、スケッチブックに吹き出しを作って、話をしているという感じにしましょう。
吹き出しは雲型と円形と叫びの形にしました。
・次回には出来上がりますね!

❖today note
The hand made picture book by child talked to her.
What did she get there?