子ども美術教室☆here☆

子ども/大人美術教室☆here☆主宰 since1998

平面絵画

授業_内容 マトリョーシカ
◆内容 マトリョーシカを作ろう!_3回目(4年生)
◆道具 筆記用具、スケッチブック(マルマン)、マトリョーシカの白木のキット(大日本美術工芸)、コンパス(各自)、絵の具セット(各自)、面相筆(あるもの)、色鉛筆(サクラ)、工作ニス・工作絵の具(クツワ、デビカ)
◆科学 共同作業で時間短縮、マトリョーシカの外側の人形は何故硬いか、など

◇参考URL
・『くもんの名画カード 日本編』木村重信 監修 くもん出版 1998年2月初版第1刷発行
・『日本の伝統色』福田邦夫 著 財団法人日本色彩研究所 編 1996年5月第12刷
・『ロシアの民話 なまけもののエメーリャ』山中まさひこ 文 ささめやゆき 絵 小学館 2011年7月初版第1刷発行
・『The book of matryoshka マトリョーシカ大図鑑』写真・文 沼田元氣 二見書房 2010年10月初版第1刷
・『香月泰男のおもちゃ箱』香月泰男 作 谷川俊太郎 詩と編 大森忠 撮影 新潮社 平成15年8月発行
・YouYube
マトリョーシカの着色

◇写真 入れ子の小箱、マトリョーシカ

◇備考
・四年生さんは卒業です。三年間よく頑張りました!

◇分かったこと 気づき
・ペンギンだと思って開けてみると猫が出てくる不思議なマトリョーシカになりましたね!

❖基本学習
・消しゴムで作った判子を、入れ子の折紙の小箱に入れて渡しました。しばらく使えそうですね。
・おさらいで『名画カード 日本編』を見ていきました。
雪舟長谷川等伯俵屋宗達酒井抱一伊藤若冲の「群鶏図」と市場の話、池大雅の墨の「灌園便図」、絵と漢文(中国の明から清の戯作者 李魚の『伊園十便十二宜詩』)、歌麿写楽の誇張された表現。
北斎は何度も見ましたね、絵に迫力があります。実物を見て書くことと模写。情報量について。
国芳高橋由一の鮭は何枚も描かれていて、当時は本物の釘を打ってそこに藁の綱がかけられ鮭がつられている、そういうそっくり感が人々をひきつけたんでしょうね。
横山大観菱田春草の「落葉」の落ちていく葉っぱと雀。線と濃淡。自分が感じること。
富岡鉄斎の「西王母像」は墨をやったので親しい感じで、中国のお話からとられています。
黒田清輝の結婚する相手の描かれている「湖畔」。
青木繁の「海の幸」、今年は沢山見ました。絵と仕事。
・職業の話(中学生になるとトライやるウィークという職場体験の学習があります)を『13歳のハローワーク』を引き合いに出しながら少し。
岸田劉生安井曽太郎の「孫」の色はどう思うか。梅原龍三郎の「薔薇図」は受け入れやすい色とモチーフ。
上村松園小林古径の「昇天図」(竹取物語)、「物語絵は学校でも出てくると思いますが、かぐや姫をここまで描けたら絵描きさんになれますね」。
速水御舟村上華岳、土田麦僊、佐伯祐三の「カフェ・レストラン」は不安定な絵といわれているけれど、たしかにギスギスした感じがありますね。
・須田国太郎の「犬」、藤田嗣治の「猫のいる静物」の静と動。
・以上を繰り返し見てきました。
・カード2として『香月泰男のおもちゃ箱』を読みました。
・おもちゃの造型がキュートで素晴らしいです。
・「公園に行く」の扉の生き物はカメかなトカゲかな?
・スケート、シーソー、魚釣りが出てきます。不思議になります。児童公園のイメージなのでしょう。
・「公園と言っても大きな公園で、スケートリンクがあったり、釣り堀があったり、川も湖もある自然公園かも知れないね。万博公園とかね」
・小舟をみて「そういえば古事記の少名昆古那神のガガイモの舟って、お弁当箱くらいの大きさだそうよ」
・「植物に詳しい人に聞いてみました。中にふわふわの綿毛みたいなのがはいってるんだって」「へー」
・「散歩に行く」では、PEACE旗を持っている人、プラカード「STOP This WAR VIRTNAM」を持った人、杖をついて赤い包帯を巻いている人形。 
・「動物園に行く」の兎、ペンギン、牛、不の詩がのっています。漢文から来ているのかな? 牛のしっぽがネジってねじって趣をだしています。
・トナカイはあまり見ないので理解が難しいです。
・猪、うりぼう、龍とくれば干支ですね。 
・「サーカスに行く」の火の輪をくぐっているライオンも迫力があります。
・「アスレチックに行く」の跳び箱、ボクシング。 
・「アトリエで」の真骨頂はデンデンムシの背中に油絵具の古い油壷が乗っていること。ゆっくりすすむのかな。
・色彩のおさらいは『日本の伝統色』の赤をみました。
・色名を隠して色を見てから色名を読んでいきます。
躑躅色、朱色、茜色、退紅、撫子色、薄紅梅、鴇色、珊瑚色、明るい赤と濃いピンク。

❖今日の課題
マトリョーシカをできるところまでやっていきます。
初音ミクマトリョーシカの動画をながしながら準備します。
・どうしても一番の外側のマトリョーシカは硬いですね。
・猫の二回目のニス塗りをします。斑を滑らかにします。
・ペンギンの色付けをします。銀で翼の輪郭を描いて、時間をおいてニス塗りをします。
・ペンギンと猫を交互につくります。
・四体目は猫にします。服は難しかったので今回は着ていません。
クロッキー帳に猫の顔の練習をします。
・立体にするときのポーズが分かりません。
・真ん中の三体目のペンギンを描いて、リボンの位置を節のある頂点にします。
・色塗りをしながら『なまけもののエメーリャ』の民話を読みます。参照(1)
・猫は茶色で色を塗ります。やや濃いですが下描きの線は見えています。
・ペンギン二体目の色つけとニスを塗ります。
・猫の続き、茶色猫に目を描きます。
・次は猫の毛を入れます。ペンギンと同時進行、共同作業です。
・一番小さい人形はペンギンにします。お手伝いします。
・2時間が経過して、完成させたいので休まずニス塗りをします。
・集中が途切れませんね。
・大きい方から、ペンギン、猫、ペンギン、猫、ペンギンの五体です。
・とうとう全部完成させることが出来ました!
・あとはマトリョーシカの開け方、回してあける、角度をつけてあける、など。
・ビニルに入れて持ち帰り、ニスを完全に乾かすようにしてください。

❖today note
Her intensive work is very good!
Matryoshka dolls have completed this time.
And she was hearing to indifferent boy's story.
'Emerya' is like a 'Monokusa Taro'(Japanese folk tale).

❖reference

参照(1)

『ロシアの民話 なまけもののエメーリャ』のあらすじです。

三人兄弟の末の弟エメーリャはなまけ者です。
兄さんたちはお嫁さんを残して「赤いコートに赤いぼうし、赤いブーツを買って来てやるから」とエメーリャに後を頼み、商売に出かけます。
エメーリャはいつもペチカの上に寝転がってなまけています。
ある日兄嫁に男の仕事だという水汲みしておくれとたのまれます。
いやいやでかけたエメーリャは、凍った川に穴をあけて水をくみます。すると川の中からカマスが現れます。エメーリャはカマスを捕まえて夕食にしようとします。
するとカマスは「しゃべることができる魚を食べたいですか?わたしを川にもどしてくれたら、なんでもいうことをききますよ」と約束します。
それからなまけ者のエメーリャの不思議な奇譚が始まります。
エメーリャが言われたとおりに「カマスカマス、やっとくれ、おいらのいうこと、いますぐに!」のあとにお願い事をすると、なんでもその通りになるのです。
バケツが動いたり、ソリが勝手に滑ったりします。
とうとう最後には王様の耳に入り、不思議な力でペチカが勝手に動いてエメーリャをのせたまま王様の前に現れるのにはさすがにびっくりでした。そこで王女様に気に入られます。
なんだかんだと一悶着の後、めでたしめでたしのお話です。

日本の「ものぐさ太郎」にどこか似て、いかにも民話らしい村人やらお姫さまやらが出てくるのでした。エメーリャはストーブのそばでなまけていたいだけで、割合あっけらかんとしているのが特徴のようです。