子ども美術教室☆here☆

子ども/大人美術教室☆here☆主宰 since1998

平面絵画

授業_内容 神話・古典を描いてみよう!
◆内容 アクリル絵の具、墨で神話を描こう!(3,4年生)
◆道具 筆記用具、スケッチブック(マルマン)、クロッキー帳(マルマン)、木のモデル人形、虫眼鏡、カンヴァス(4号)、アクリル絵の具(リキテックスチタニウムホワイト、マースブラック、アクラレッド、アリザリンクリムソンヒュー/パーマネント、カドミウムレッドミディアムヒュー、イエローミディアムアゾ、プライマリーイエロー、カドミウムイエローディープヒュー、コバルトブルー、コバルトブルーヒュー、ライトグリーン/パーマネント、フタロシアニンググリーン))、リキテックス スーパーヘビージェッソ、丸筆、平筆(アクリル専用ブラシ、硬軟)、ペインティングナイフ、紙製パレット
◆科学 見えるところを描く、想像する、算数

◇参考URL
・『でんでんだいこ いのち』今江祥智 文 片山健 絵 童心社 1995年6月
・『上村松園展』日本経済新聞社 2010年
・『ヤマトタケル那須正幹 文 清水耕蔵 絵 ポプラ社 2005年7月第1刷
・画像のページ
天平 かさねの色」「うり」
YouTubeナンバ歩き
https://www.youtube.com/watch?v=DC66NZj8pJ4

◇写真 
・花火の描き方比較。

◇分かったこと 気づき
ヤマトタケルの名場面の一つですが、難しいことをああでもないこうでもないと想像してくれました。
・難しいことにも別の場面にするのも、いかにも真面目に取り組んでくれました。
・算数の話は面白く次のテキストのヒントになりました。

❖基本学習
・基本学習は絵画カードを見る、色彩の名前と特徴を知る、手を動かして筆やペンの動きの練習をし、課題の準備をしています。
・絵画カードはくもんの『名画カード』とその続きです。画家の画集を見る、カードから形、色、仲間を集めるなど、広げています。
・日本や外国の絵本も読みます。
・絵画の要素の、形や色や線に、見えるもの、感じるもの、音を置き換える練習をしています。 
・秋祭りがあちらこちらで行われますね。今回は太鼓の絵本を選びました。
・『でんでんだいこ いのち』を読みました。
・最初は自分で読んでもらいました。方言があってひらがなのよみ方が難しいです。
・途中からは朗読を聞いてもらいました。
・話はだいたいこんな感じです。参照(1)。
・和太鼓の鬼太鼓座の皆さんに出会ったこと、絵が素晴らしいこと、編集者の励ましによってできた絵本だそうです。
・作者のパワーともいうべき楽しさ、賑やかさ、色、音、が波ナミと伝わったようです。
・花火が出てきたので、以前に描いたものとその表現方法の違いを見ました。
・オリジナルテキスト6をつかって、線、、波、点々で模様、チェック模様へを見ました。
・木、秋の一年落葉樹の紅葉前、枯れるよー、もっと生きたいよー、伸びる枝、ツル、生きたい蔓、命のびるのびる、唐草模様。
・紅葉、夕焼け、実り、赤い実の連想、緑の連想、長い緑、黄色の連想、橙。
・テキストにペンで描きいれていきます。

・机に虫眼鏡、分解したいですね。
・人形にをさわって、ポーズをさせて、関節がかくかくいうのが面白いみたいですね。
・手や足の位置を工夫しています。
・昔の人の歩き方は右手と右足を一緒に出してたのよ。やってみます。歩きにくいです。
・うる憶えを調べてみると「ナンバ歩き」という動画が出てきました!
・カードは絵本『でんでんだいこ いのち』の絵本を読みました。
・おじいちゃんの話はクジラの種類、マッコウクジラナガスクジラ、ザトウクジラ、ラッコたちのカスタネット合奏団みたいな音。
・スケールが大きいクジラとほのぼのとしたラッコの描写、対比が受けているみたいですね。
・太鼓なら真ん中に張った皮をどーんと打つ音と、周りの木の胴を打つ高い音というかんじでしょうか。
・読んでいくとしっかりと聞いていてくれています。
・17歳の少年の話は、限りなく大きいお兄ちゃんの話なんでしょうね。
・描きこめるオリジナルテキスト6を使って、ペンで線の練習をしました。
・赤い実の連想、緑の実の連想、黄色の連想をしていきます。
・オムライスを描きました。
・瓜をかいたら、「うりってなに?」と聞きます。
・ネットで出します。便利ですね!瓜も種類が多いですね。
・テレビ談義。
・「『ごちそうさん』みてる?」「見てる」「小学校の授業の問題で「古い卵三つと新しい卵二つでいくつになりますか?」と言う質問がありましたね。
「古い卵と 新しい卵はたせません。」と言ったのが面白かったですね。」
・早速テキストの黄色い円に、古い卵(ひび入り)と新しい卵(光ってる)を描きこんで、クロッキー帳に式を書きました!
・音の転換のはずが、鮮度の描き分けになりましたね。
・「学校で古い卵と新しい卵なんて出てこないからね多分。算数では通用しないからね多分。でもそういうことは確かにいえるね...」
・気に入ったみたいですね。さて上手く切り抜けてくれるか?
・抽象てきに捉える第一歩を含んでいるような気がします。鮮度でなく、卵なのです。
・何物にも代えがたい唯一のものだとすると算数になりません。別の形にして理解を深めましょう。
・テレビドラマの雑談教室から、絵を描く気持ちへ。
・手首の運動。クロッキー帳に、線を引きます。横線、縦線。平筆でマスを埋めていきます。
・パジャマ、テーブルクロス、ハンカチの柄になります。さらに別の赤、最後に黄色。

❖今日の課題
・「ヤマトタケル」の下描きの続きをしました。
・絵の具をとって、紙のパレットに白黒に虹色を出します。
・先週の下描きをだします。
・再びよくみて、絵本をクロッキー帳に写しをはじめました。
・線の参考に上村松園の図録をみせて、下描きのページを見せて、「練習は昔の人だから 練習も筆でしてたんだって」
オトタチバナヒメの表情に困っているのを思い出します。
・「そういう表情って、虫眼鏡でみればいいってもんじゃないのよね」といって一応虫眼鏡を渡します。
・虫眼鏡で凝視しています。
・「分かった」といいます。「え? わかったの? どんな表情か?」ときくと「うん」。
・「でどんな感じ?」「こんなところで死にたくない」「えー...」
・「まあ分からんでもないけど、それじゃあお話にならんね。いわば怒っている海の神さまの所へおさめに行くわけで ..」
・粘って下絵を描いてみます。
・そのかん説明を続けます。
・「えーと上村松園の図録にある人たちは線が生きていて、参考になるとおもうよ。たとえば角度が一緒だからこの人を参考にしてみては?」
と「古代汐くみ」1944年を見せます。
謡曲「松風」のなかの「古代汐くみ」です。参考(2)
・「謡曲」とはなにか。昔のうたと踊りね。
・その汐くみをしている図、1935年と1944年を見せて、顔の角度がよく似ている、拡大版も載っているので参考にしようかと持ちかけます。切れ長の美しい女の人です。
・人形でもオトタチバナヒメのポーズを考えていました。
・一回目はいかにもこんなところで死にたくないというような、いやだようと言う表情。
・二回目。丁寧にキリッとした下絵を描きます。が、やはり難しい。細部や着物のかさねの色。
・ネットで天平の着物を見ます。
・重ねの色目の通年の「二つ色」という重ねと確認。表薄色、裏山吹色。
・三枚目こそ丁寧に今度はスケッチブックに真剣に描いていきます。
・顔、見えている首、頭が体と繋がっているという描き方はしません。見えているが基準です。
・着物の切れ目で、体は終わっています。
・手が難しいです。袴、ストールを描くのはもっと難しいです。
・一体目はパッチリしていいのか、細長い引き目なのか。困っています。
・結局絵本をぱらぱらめくりだして、止めることになりました。えー!?!
・別の場面を探しました。
ヤマトタケルが霊になってはばたく白い鳥をかくことにしました。それはいい!
・大空をはばたく、切ないヤマトタケルの、一つの象徴的なシーンですものね。
・先週の明るい海の色は、やや暗くトーンを落として、碧い大空の色となりました。

ヤマトタケルのお話を読んでいきます。
・長い話を、身近なところから聞いてくれました。感じがいい絵本らしい距離の聞き方ですね。
・最後まで読んで、何処を描きますかと尋ねます。
・候補が上がって、きっと人を描くのは難しい。ページめくったり戻したりして、選び出しました。
・なんとまあ、始まりを描くという事に。
・始まりと終わりを描くことになりました。これは素敵かもしれませんね!
・色を丁寧につくりましょう!倭しうるわしの空や、山々や、みどりの大地、つらなる葺いたような屋根、たなびく雲にむきあう干し物。雲は天の衣であったか。
・厚みも出しましょう!では次回。

❖today note
She looked at the picture's heroine by magnifying glass.
She said 'I see that!', but it was difficult.
She thought arithmetic about fresh or freshness.

❖reference
参考(1)
『でんでんだいこ いのち』のあらすじ

「八月に十七歳になる少年が祭りで太鼓をたたきます
少年の耳の奥から聞こえてくる三つの音にまつわるお話です

一つ
漁師だったおじいちゃんの音
或る時マッコウクジラが入り江に迷い込み 二つも獲れた夜の祝いの音
ナガスクジラの骨を叩いて 音頭をとって 浜の村人おどる足踏み歌の音

或る時おじいちゃんが 北の海で聞いた おかしな音 明るい音
ラッコがはらにのせた小石にえさの貝をたたきつけ
叩くうちに音がおもしろうなって叩きだし
別ののラッコがそれをまねて 大量のラッコが じいちゃんの舟を囲んで叩きだした音

村にかえってみんなに話す みんなで漁に出る ラッコはもういない 怪しまれるおじいちゃん
そこへザトウクジラが飛び出した 九つのザトウクジラ 
ザトウクジラがずばーんととびあがり どあーんと海にうちつけるように飛び込む
みんな舟底にしがみついた じいちゃんの骨たたく音

二つ
花火師だったとうちゃんの花火玉の音
とうちゃんは花火しか作れない あのいくさのおかげで 花火やまつりどころじゃなかった
かあちゃんがしたてきものをひきうけて とうちゃんをくわしておった
花火は空からふってきた 下町は木と紙のいえばかり なもんでばくだんもったいない
しょういだんでやきつくすつもり
こちらにひこーきもないとわかると あちらのひこーきはうんと低く飛んで
どっさりまきちらした
たまりかねたとうちゃんは だいじにとっといた 花火玉をもちだして
みはりだいにかけのぼって つぎつぎひいつけた とうちゃんのうちあげた
いせいのよい 大花火の音
おれの耳のおくにも はっきりときこえてくる

三つ
六人兄弟の末っ子のおれのたった一つのおもちゃ でんでんだいこのたてる音
いくさがおわって とうちゃんにもしごとがぼちぼちきよった
六人もこどこがおりゃあ まつりのひにもおもちゃを買うどころじゃなかった
あんちゃんとてエつないでまつりにいって そっとだまって だれかがおれのてに デンデン太鼓握らせてくれた
でんでんだいこ いのち それから ねじくれもしよったが そんなおれのからだのおくで
いつも三つの音がなっとった さあ あとはおれが大だいこうちならす番だ

ばちがしあがった ふんどしまいた おれは客席に背向けて 大太鼓を打つ
おせいちゃんはせなかで見つける
なにしろあのおれのいのち でんでんだいこを あのときにぎらせてくれよった 女の子やもんな
さ おれの出番だ。」

正確な文は手に取ってご覧ください。
絵も素晴らしいです。

参考(2)
謡曲「松風」は図録『上村松園展』からの要約です。

在原行平が須磨に流されていたとき、地元の海女の姉妹、松風と村雨と親しみます。
須磨の松風と村雨の墓標に参った旅僧が一夜を過ごすため塩屋に立ち寄ると、二人の海女が塩汲車を引きながら戻ってきます。
宿を許された旅僧は「松風村雨」の話をします。すると二人は泣きだした 自分たちはその霊であるといいます。
そして水干と烏帽子を着けて行平にみたて松風が狂い舞い村雨がそれを止めます。
妄執ゆえ成仏できなかった自分たちの霊の回向(えこう)を僧に頼んでふたりは消えていきました。