子ども美術教室☆here☆

子ども/大人美術教室☆here☆主宰 since1998

平面絵画

授業_内容 神話・古典を描いてみよう!
◆内容 手織り機で布を織ろう! 神話を描いてみよう(3,4年生)
◆道具 筆記用具、糸(クローバーぬい糸 家庭糸 20/3 綿100%太口)、モール毛糸(ハッピーリング、ポリエステル100% 45g ダイソー)、麻紐(PACKING PRODUCTS 100m コクヨ)、糸切狭(あるもの)、鉤針(クローバー6/0 3.5mm)、手織り機「ておりーな」(川島織物、セガトイズ)、榊、花瓶(借り物 青ガラス長口)、カンヴァス(張りカンヴァス)、アクリル絵の具(リキテックスチタニウムホワイト)、木製パレット(あるもの)、丸筆、平筆(100円ショップ、アクリル専用ブラシ)
◆科学 説明の単純化、織機、幾何学模様、植物など。

◇参考図書 
・『平成25年度特別展 河内木綿―糸から木綿ができるまで―』編集発行 公益財団法人八尾市文化財調査研究会 八尾市立歴史民俗資料館 平成25年4月20日発行
・『糸あそび 布あそび たくさんのふしぎ傑作集』田村寿美恵 文 平野恵理子 絵 福音館書店 1999年8月発行2003年3月たくさんのふしぎ傑作集第一刷
・『NHK放送台本 おはなしの森 せかいの神話1』文 花岡大学 絵 小西恒光 同朋舎出版 1988年4月初版発行
・八尾市立歴史民俗資料館
http://www.kawachi.zaq.ne.jp/dpgwg309/

◇写真 シェニール織 1と2

◇備考
・「ておりーな」の手順は参照欄に載せました。説明書の引用というより解釈です。

◇分かったこと 気づき
・手織りの手順は単純化するとすぐに覚えてくれました。
・スライダーという機能が呑み込めず省略しました。
・最初は編むと織るの違いが今一つ分からないかもしれません。
・機織りの擬音はどんなふうに書かれているのでしょうか。
今回の古事記のなかでは特記はなく、織姫と彦星ではどうか、童話の裸の王さま、鶴の恩返し、など浮かんできました。今回は「ギッタンバッコンカシャカシャ」としましたが、「トンカラトンカラトントントン」や 「トントン シャー」など表現されているようです。
・手織りの機織り機にも種類があって、お馴染みの物からたいへん素朴な物までいろいろでした。
・道具が違えばな音も違って表現されると思いました。

❖基本学習
・今日の授業について説明しました。
古事記や七夕にでてくる織物や織機についてイメージを広げてみたいと思います。
・簡単な手織り機で布を織って、榊の続きの絵を描いていきます。
・カードとして先日まで八尾市立歴史民俗資料館で開かれていた河内木綿の資料集を紹介しました。
・『河内木綿―糸から木綿ができるまで―』は江戸時代の河内地方の綿作や木綿織を中心にした生活を紹介した読みやすい資料集です。
・写真が多用されそれぞれに解説文があって、漢字にはルビが添えられ、木綿になったあと、蒲団になり、着物になり、暖簾になり、袋、油単(調度品を保護するカバー)になっていきます。
・『糸あそび 布あそび たくさんのふしぎ傑作集』は以前に草履をつくって参考にした本です。段ボールの織機が出てきます。
・展覧会中に「綿繰り機」と「糸紡ぎ」の体験をさせてもらってきたのでその紹介をしました。
・実綿を種と綿にわけます。「真粉綿繰り」という道具をつかってきれいに種と綿が分かれました。
・「綿打ち弓」を使って綿打ちをしました。
・綿は細かい繊維にわかれ、それを集めてフェルトのように広げ、長いスティックの棒状(綿筒)に巻いていきます。
・それを糸車で紡いでいきました。
・ここが一番不思議でした。綿筒の棒の上に糸車に繋がった糸を置いただけです。
・右手で糸車を回すと自転車のように大きな輪っかが回転し、先の細い糸巻き器が高速回転ます。
・左手の綿筒においた糸がするすると綿筒の綿を巻き取って糸になっていくのです。不思議で感動を覚えました。
・そのあと引っ張った糸を固定して持ち、糸車を回転させて糸をよります。
・縒った糸を糸巻き器に巻いていきます。
・色彩の勉強は糸の色合わせ、かさねの色目の夏らしいものを見ていきました。

・「ておりーな」にとびついて「ガッシャンバッタン」、作ってみたい気持ちがいっぱいです。
・ですので、順番は入れ替わり、麻ひもでコースターを織ることにしました。

❖今日の課題
・課題にはいります。
・作品例を見せました。
・美術館に行ったときの綾とり用のポリエステル糸で織ったもの、ておりーな付属品の花のハンカチを織ったもの(図柄がずれた)、経糸と緯がよくわかるもの。 
経糸を掛けるところから始めました。
・インターネットは「手織り機」と「古代 織機」の画像を用意しました。
・七夕とアマテラスオオミカミスサノオノミコトのイメージに近づきます。
・正方形のコースターを作りましょう。織機は一台なので、お友達とリレーをすることにしました。
・「ておりーな」の手順は参照にあります。
経糸張りで終わる予定でしたが、のってきたので緯糸も通して一枚完成させることにしました。
・モールで織って一枚完成させました。すぐに覚えましたね。
古事記の榊の絵の続きです。
・黒いカンヴァス画面に白で榊をスケッチしました。葉っぱも色塗りしました。
・横書きにして、鏡やら勾玉やらが引っかかってキラキラしてアマテラスオオミカミ
「あらにぎやかねえ 何かしら」と隙間をあけて見てみる、という場面なので花瓶はいらないね、と省略しました。
・もう一度『おはなしの森 せかいの神話1』の「タカマガ原 日本の国のできるまで2」の(1)(2)(3)を読みました。
・画面の全体に榊がいかにもかち色のようなやみの暗い世界に白く浮かび上がる、榊の豊かな葉が広がりました。
・白と黒の榊の絵もそれだけで見せられるような感じに!ほんとに良く見て描いてくれています。
・来週緑を塗っていくことにしました。

・「ておりーな」で麻ひものコースターを一所懸命織ってくれました。
・筬くしが楽しいようで、うまく打てないときにはミニ櫛をつかって整えていきます。
・正方形を目指して、終わったらかた結びして、余分を切って完成です。
・あらかじめの手本を見せると気に入って、イメージがわいてきます。
・どうもマフラーつくりと布織と混乱するようです。
・着ているTシャツ、これも布でこの元をつくってるんだよと説明すると、分かってきたみたいで
小さな布なので、合わせて二重にしてスマホケースみたいのできるよ、と説明するとイメージがふくらんで針と糸が必要だと。縫物はまた来週ねと。刺繍糸くらいの太い方が良いからねと。
・結局、縫うはめになって花柄、ストライプの二枚ともぬって、なぜか筒状になって、人形のワンピースになってしまいました!
・色彩、次回からは夏らしい氷重のような色合いのコースターをみんなの分つくりましょう。
クロッキー帳の榊のスケッチを見せようと出すと、円を重ねて四角の星を書いて、ちょうど目のキラキラの星のような形です。
・学校でやっていて上手で、色鉛筆で塗りはじめました。
・形がいびつで気に入らないらしく方眼を描きだしました。
・あっという間に1㎝升目の綺麗な方眼紙をつくって、そこにコンパスで正確に星とも花ともいえる図柄を書いて色を塗っていきました。
・違う鉛筆でストライプ模様、シルバー、円、渋い感じの幾何学模様、絵画的なパタンでしたね。
・布つくりが思わぬ効果、幾何学模様を想起させ、ハンカチは手品道具になり、布は洋服の元で人形のワンピースになり、全部が繋がって関連があることをしました。
・アクリルで榊の絵を描く時間が無くなったので本を読みました。
・できたお洋服は活用するとのことです。

❖today note
They loved the homespun.
The cloth image become more wide.
There are many machines and many sounds.

❖reference
参照
「ておりーな」の大体の手順です。
1 「ておりーな」の前後フックに木綿糸で経糸を掛けていく。本数よりも正方形になるように横幅の長さでかけた。
2 掛けはじめは左フックにある窪みに5回糸を括りつけ糸を伸ばして縦方向にm字状に糸を掛けはじめる。
横の長さは好みで調節し最後は上部に糸を持って行って後ろフックにひっかけ右窪みで括りつける。
5回糸を巻見つけはずれないようにして糸を切る。
3 可動フックに二本セットの糸の左側をひっかけていく。全部の糸の左側をかけていく。これで可動フックが動くと上下する糸と固定した糸に分かれる。
4 経糸に筬くしをさして抜けないようにし、下に棒をかける(これがギッタンバッコンのカシャカシャと擬音で例えられる部分になる)。
5 刀杼(とうじょ)に緯糸(今回は前に使ったポリエステルの毛糸玉)を大よその長さだけ巻く。
6 機織りを始める。刀杼を手前右から経糸が上下に分かれた間にスライドさせて糸を通す。
7 経糸の高さを揃えて 一度筬くしで緯糸を打ち込む。
8 ハンドルで経糸を上下に分けて刀杼を手前左から右側へ通す。筬くしで打ち込む。
9 6から8を繰り返して糸を織って布にしていく。
10 織り終わったら経糸を二本ずつ長めに切ってかた結びをする。すべて結んだら短く切りそろえる。
11 布を前フックからも外して完成。