子ども美術教室☆here☆

子ども/大人美術教室☆here☆主宰 since1998

平面絵画

授業_内容 「ギリシャ神話の中の花、星座、イソップ寓話のなかの動物 水の流れ、火の流れ」
◆内容 アクリル絵の具で描こう、墨汁で描こう!(2,3年生、中学生)
◆道具 筆記用具、スケッチブック、クロッキー帳、折紙(色紙、トレぺ、3Dタイプ(100円ショップ))、コンパス(あるもの)、水彩絵の具(各自)、張りカンヴァス(F4号)、アクリル絵の具(リキテックスチタニウムホワイト、マースブラック、アクラレッド、アリザリンクリムソンヒュー/パーマネント、カドミウムレッドミディアムヒュー、イエローミディアムアゾ、プライマリーイエロー、カドミウムイエローディープヒュー、コバルトブルー、コバルトブルーヒュー、
ライトグリーン/パーマネント、フタロシアニンググリーン))、丸筆、平筆(100円ショップ、アクリル専用ブラシ)、ペインティングナイフ
◆科学 色の並置、お話で場所、時間、アクリル絵の具で透明を描く、など

◇参考図書
・『AESOP'S FABLES』ILLUSTRATED IN COLOR BY Charles Santore Jacket illustration copyright 1988 by Charles Santore Printed and bound in China Random House New York
・『イソップのおはなし』小出正吾 ぶん 三好碩也 え のら書店 2010年11月初版発行
・『キツネどんのおはなし』ビアトリクス・ポター さく・え いしいももこ やく 福音館書店 1998年9月新版第24刷
・『鳥獣戯画』奥平英雄 解説 岩崎美術社 1982年6月第10刷
・『暮らしの折り紙』小林一夫 著 高橋書店 2001年12月発行
・『おかあさんといっしょにあそべる3・4才のおりがみ』高木智 著 高橋書店 1998年9月

◇備考
・「ブドウ」のピオーネを用意しようかと思ったが、「キツネ」は見てはいないのでやはり絵から想像して掘り起こしてもらうことにした。

◇分かったこと 気づき
・カエルのお腹は横から見たときにどこから始まるのか確認した。
・小学生と中学生とでは予備知識に違いがあるので、雑談などしながら絵の方向を作っていく。
・生徒さんに適切な言葉と見本で励ませるとよいが、やはり積み重ねが必要と思う。

❖基本学習
・カードの代わりに英語版の絵を中心としたイソップの絵本を見る。
・『イソップのおはなし』と英語版を比較しながら絵を見ていく。
・「ウサギとカメ」や「オシャレなカラス」「町のネズミといなかのネズミ」など描き方の違いをみる。
・大判のアメリカの絵本で、例えるなら「リカちゃん人形」と「バーニーちゃん」のような違いか。
・水彩絵の具でインクも入って、大きくてリアルなので怖くはないかと尋ねて、大丈夫と聞いてから見てもらう。
・めくっていくごとに、タッチの違い、インクと水彩絵の具の違い、大きさからして違うことが分かってくる。
・お話によっては構図などが似ていたり、陰影が怖いのではないかなどが分かってくる。
・絵の好みからすると、両方の絵本を行ったり来たりしていた。
・一言で言うと、デザイン的なペン画と、ドラマチックなタッチの水彩画、ということになるとおもう。
・「キツネとブドウ」を描くのですこし「キツネ」の研究をする。
・『鳥獣戯画』のきつね、ビアトリクス・ポターの『キツネどんのおはなし』のキツネを見る。
・『キツネどん』は概略を説明。語り初めが楽しいので読んで聞かす。
・「わたしは、これまで おじょうぎのいいひとたちのおはなしばかり かいてきました。そこで、こんどは気をかえて、
ふたりの いやなひとーアナグマ・トミーとキツネどんのおはなしを かいてみようとおもいます」。続きはまたいつか。
・色彩は『日本の伝統色』の緑を見て復習。
・『かさねの色目』虫襖むしあお(虫青)、緑と紫で表青黒味あり、裏二藍という色を作って円に塗る。虫のイラスト付き。 
・今回は折紙で、蓋つきの箱をつくった。
・長方形(直方体)の箱と正方形の箱など、様々な箱がある。
・「小箱を知っていると便利ですよ。プレゼントやごみ箱にも使えます」などの説明を付ける。
・折紙はトレーシングペーパータイプであったので、角をきちんと折らないといけない。折筋を一本足すだけで上手くいく。
・正方形を少し小さく切った折り紙で同じ箱を折る。蓋つきの出来上がり。
・ネットではブドウを調べてイソップのお話のバリエーションも見ておいた。

・カードの代わりに大判の絵本を見て『イソップのおはなし』のそれぞれを比較する。
・よく見ていくと、違いはタッチや、ブドウの色、向き、大きさ、ほんとに違う。
・「オシャレなカラス」「ウサギとカメ」をみて、カメは随分と獰猛な感じの手足の描き方で、ウサギが気の毒そうな感じに見える。
・「ネズミとカエル」は英語の絵本にはないので残念だった。
・色彩は『日本の伝統色』の緑。
・それぞれのページの緑三色から一色選んでもらう。若葉色、萌葱、柳色、緑、常盤色、浅緑、青磁色。
クロッキー帳に人を描く。
・人が増えてお話になり、それぞれに家があり、遊びにいって、お出かけとなり、行動半径が広がって、場所と時間が出来てくる。
・折紙で簡単な滑り台をつくる。
・滑り台は裏返すとベットになり、お話は室内へと移動する。人や家族が増えて楽しい。
・このままお話が続きそうなので課題に移る。

❖今日の課題
・「キツネとブドウ」にとりかかる。
・同じ黄緑の下地を塗ったF4のカンヴァスが二枚あり、自分のカンヴァスが分かった。 
・大判の絵本と挿絵のどちらを参考にするのかを決め、大判の絵本にした。
・輪郭線を鉛筆で描いていく。木炭はまだ使っていないがどうなのだろうか。いいじゃないか。
・木を見て、ブドウはツルを蒔いている方だと確認する。
・個々のブドウは大きく逆三角形に見て、木を見る。
・キツネの輪郭線もかく。画面におさまるようにブドウとキツネを近づける。
・ブドウに手が届きそうではお話にならないので(ブドウが食べられず負け惜しみをいうお話)、ちょっと遠くにみえるように小さくする。
・黄緑一色の背景も、絵本の影響を受けて大地の方は秋らしく黄色を上から重ね塗り、地平線上には空気の層を描き入れる。
・混色で茶色と焦げ茶を作る。良い感じの色が出来る。木を大きく塗っていく。
・キツネは、耳顔首から胸、腹、足、そして特徴のある太いしっぽを描いていく。
・胸の白い毛を塗っていく。白は白で、茶色は茶色の画面にしていく。色は層ではなく並列に並ぶ。
・描き忘れた所を描いていく。
・時間いっぱいに延長して、ブドウを残してまた次回となる。

・「ネズミとカエル」にとりかかる。
・先週墨で練習をしている。
・参考にする挿絵のシーンがとても小さいので、カンヴァスに鉛筆で下描きをしてもらう。
・やはりまだまだ小さく輪郭を描くと筆の幅でとられてしまうので、消しゴムで消して描きなおす。
・挿絵の場面が小さいので目いっぱいに想像してもらい、大きく大きく引き伸ばしてもらう。
・ネズミとカエルが並んでいる。ネズミとカエルが紐で結ばれて二人三脚となっている。
・カエルの手が面白く、カエルは大きなおなかを触って背中にも手を回して、など細部を見ていく。
・カエルの横顔とおなかが始まる位置関係を確認して描き入れた。
・画面の右側にはネズミの長いしっぽ。地面には石ころと草。
・地面に色を入れて、カエルはさらに濃い緑をいれて完成。紐の結びが気になるならば次回に描きましょう。
・それぞれ気に入った折り紙は持って帰りました。

・「カリブラコア」が途中なので、今回はガラスの花瓶を描き絵を完成させる。
・実際に描く対象について。
 ・球体の透明なガラスのコップは描くには手ごわい。
 ・今回はすでに花はなく、茎が水に入った時の屈折は分からないので別のもので試した。
 ・透明ガラスの形、質感、華奢なのか厚いのか、水の見え方、置かれている部屋の設定、様々な要素を思い浮かべてみる。
 ・照明の光の入り方、出方、目に見える光の捉え方、照明の色、などを考慮して、自分流にデフォルメしよう。
 ・描いた対象である花はどこの花でどこで咲いていて、見た感じと暑い中しばらくもったという生命力などを思い出してもらう。
 ・今後は、基本的な描写は大事なので、空き時間などにスケッチをしてみよう!理科や数学、社会の勉強にも役立つと思います。
 ・見た目のリアルさならば何枚も描いて練習して技量をつけましょう。

・画面の構成について。
 ・画面のつくり方は、まずは興味のある本などを手に取ってみよう!
 ・好きな雑誌を見たり、買ったら切り抜いたり、別の雑誌を組み合わせたり、雰囲気の似てるもの、違うものを集めたり比べたり並べたりしてみよう。
 ・白い画面をさわってみたり、線をひいたり、消したり、色を塗ってみたり、ぬぐってみたり、描くものはよく見て、近づいたり放して見たりしよう。
 ・雑談と絵の技法などを織り交ぜて話をしながら、画面を作っていく。
 ・画面を二分してしまうと絵が切れてしまい目が留まってしまい、観音開きになって絵が面白くなくなる。
 ・だから三分の一とか二とかのバランスにして目を動かすようにする。

・途中から再開する。
 ・出来上がっている花の部分とガラス瓶の折り合いをつけねばならず、色つくりと大きさを決めて、水の位置と、光のハイライトをイメージして描いてみる。
 ・色は置いてみて、隣の色との対比で変わってくるし、色同士が影響を受けて、響き合ったり喧嘩したりする。だから色は画面に置いてみるといいよ。

・透明感をだす。
 ・透明、水の中の空間と手前の空間は別のもので、透明なガラスによって隔てられていて、ガラスの外からガラスの中の水を見ている。
 ・もし手前にあるものを手前に出して描きたいならば、そう見えるように描かなくてはいけない。
 ・はっきりした色や明るい色が前に出てくるし、面積が広い方が画面では目立つことになる。
 ・混色もグレーを作っても色の傾向があって、ほんの少し周りの色を混ぜてやると馴染みやすい。グレーの幅は広いのである。
 ・結局周りの色が反射してカーブして映っているので、より見ることに集中するしかない。
 ・水槽や金魚鉢や水を描いた絵を参考にする。

・平坦な背景に少し色と筆を加えて、表情を出していく。背景はテーブルの上の花風になり、壁が少し前面に出てより現実味のある花になった。
・サインを工夫してもらって完成しました。星が小さく光っています!

❖today note
The time and place are born after!