子ども美術教室☆here☆

子ども/大人美術教室☆here☆主宰 since1998

平面絵画

授業_内容 初めてのアクリル画、学校の課題、「絵画のなかの鳥、物語のなかの鳥」
◆内容 アクリル絵の具で描こう!(2,3年生、中学生)
◆道具 筆記用具、水彩絵の具セット、四つ切画用紙、花(サンリッチ・オレンジ、カリブラコア)、花瓶(各自)、花切り鋏、金のたまご(赤みその燻製)、クロッキー帳、背景色を決めるための色画用紙(あるもの)、張りカンヴァス(F4号)、アクリル絵の具(リキテックスチタニウムホワイト、マースブラック、アクラレッド、アリザリンクリムソンヒュー/パーマネント、カドミウムレッドミディアムヒュー、イエローミディアムアゾ、プライマリーイエロー、カドミウムイエローディープヒュー、コバルトブルー、コバルトブルーヒュー、ライトグリーン/パーマネント、フタロシアニンググリーン))、丸筆、平筆(100円ショップ、アクリル専用ブラシ)、ペインティングナイフ
◆科学 異年齢のクラス

◇参考図書
・『小さな画面に無限の世界 熊谷守一展』池田良平 監修 神戸新聞社 発行 2011年
・『おはなし名画シリーズ ゴッホゴーギャン』辻茂 監修 博雅堂出版 1992年10月
・『小学館の学習百科図鑑4_鳥類の図鑑』黒田長久、高野伸二 共編 小学館 昭和58年6月2版第20刷発行
・『イソップのおはなし』小出正吾 ぶん 三好碩也 え のら書店 2010年11月初版発行
・『ギリシャ神話』遠藤寛子 作 若菜等+Ki 絵 講談社 2005年12月第18刷発行
・『色彩資料 №2 明度と色相の標準 №4 色立体』日本色彩社
・『PCCS トーン別色相環表』『PCCS 175色一覧表』
・『Tommy DoLittle』John A. Rowe Printed in multonation (=here and there)

◇備考
・新しい道具がはいったので、「ディスプレイ」の工夫をする。
・異年齢の生徒さんが時間差でやってくるときの基本学習の方法は?
・前回の団扇は風がぬけるところにまで半紙を貼っていたので訂正する。

◇分かったこと 気づき
・その日の花を、学校の宿題として捉える、教室の課題として捉える
・見てイメージする時間がなくて、カメラのように目でとらえて、後に塗りながらイメージを膨らませていく。
・見る塗る時間との掛け合い。
・たまたま別の音や、雑音など、感覚に別の働きかけをする。

❖基本学習
・アクリル絵の具は初めてという生徒さんが参加されたので、図録と色相環で基本学習をした。
・二人でまずは授業を始める「こちらの生徒さんは授業を2年ちかく受けていて、絵の知識の方は小さい子が先輩か同級生と思ってくださいね」などの説明をする。
・最初に図録を見せて、いかにも油らしい絵から単純化されていく流れを見ていく。
・単純化について、大きく見る事、細かく見ていくこと。
・絵の大きさについて、カンヴァスのサイズ。
・カードを何枚か見ていく。
・花瓶と花の関係の構図からの連想でアルチンボルトの「野菜の鉢 菜園の庭師」、梅原龍三郎の「薔薇図」、マティス「赤い大室内」の花の部分、藤田嗣治の「猫のいる静物」の動と静。
セザンヌの「サント=ヴぃクトワール山」をみてから、ネットで静物画のリンゴのシリーズを検索していく。沢山でてきて「これはすごいわ」。
・机とリンゴの向きについて、平面に乗っているのか、必ずしも見える角度からは描いていない。このへんは小学生には難しいとおもう。
・絵と写真と実物の順番。
・色彩について、「いままでは日本とヨーロッパの伝統色名をやってきました。この資料は色と色の関係についてを現しています。
赤や青もいろいろな名前がついていますが、こちらでは虹のような色の関係の輪っかをみていきます。」など。
・「明度と色相の標準」の図、「色立体」の図、無彩色の黒から白までのグラデーション。
色相環の明度を加減して、それぞれを円環にしていったのがトーンによる色相環パステルカラーのような色合いから鮮やかな色合い、暗い色合いの色相環など、明度ごとの色相の輪っかが表された表です。

(小2)
・カードは、ジョン・ロウの絵本「Tommy DoLittle」をカードの代わりに見ました。
・図書館の小さな絵本展で飾られていたものを、借りてきました。
・"Oh, dear, SNAKES! I'd better get out of here!" などと書かれている。鏡のお部屋で逆さ文字があったりして楽しめる。
色相環は補色の組み合わせをみてもらった。

❖今日の課題
・イソップの「カラスと水指」を描きはじめてもらう。本の挿絵の真似が中心。
・ガラス館をネットで調べる。
・瓶はガラス瓶でないとカラスが小石を入れて水かさを増やしていく面白さが分からない。
・かなり薄いレモンイエローの上に紫の瓶の輪郭を描いて中に小石を描いていって水を埋めていった。
・カラスの輪郭を描いて、カラスが小さいのでちょっと大きくして、体、羽根、足の位置、嘴を描いていく。
・嘴は図鑑を見て、黄色いものもいたので「ではきいろにしましょう」でも背景も黄色なので後でちょっと上塗り。
・瓶の取っ手とカラスの足の置場とお水を飲んでいる様子が描けて、ほんとに美味しそうなお水になりました。
・床とかテーブルはないが、画面が退屈な部分にうすく黄色を重ねて背景に変化をいれる。
・円形のサインをいれて完成!

(中学生)
・持ってきてくれたピンクのお花を球状のコップに生ける。後で調べたら、「カリブラコア」であった。
・持参のお花「サンリッチ・オレンジ」を信楽焼きふうな花瓶に生ける。ちょっと和風。
・アクリル絵の具の特徴、道具の名称を説明する。
・紙パレット、専用の筆、普通と硬いのまると平筆の太い細いを揃えた。
・ペインティングナイフの説明。
・透明フレーム「DESKEL-D」で静物を見てみる。
・絵の具の特徴、水で溶かす、速く乾く、かわくと溶けださない。
・重ね塗りができる、絵の具を薄く延ばすと水彩画のようにもなり、厚塗りすると油絵のようにもなる。
ゴッホの「ひまわり」など見せる。確かに厚い。
・下塗りを決める。色画用紙を置いて、背景色を決めていってもらう。
・花のいろが生きてくる背景色を選ぶ。
・それぞれ下地が決まって、カンヴァスに塗ってもらう。
・段取りの説明。
・下地を塗ってその間、画用紙に宿題とクロッキー帳に時間を区切ってスケッチ。
・同じモチーフで宿題とスケッチを進めてもらう。
・途中「エコーとナルキッソス」「ナルキッソスとニンフ」のお話を読みきかせ。
・花が重いと首をかしげているように見えるんだね、そう例えているね。
・それぞれ宿題を終えて、教室のカンヴァスで描くアクリル画に取りかかってもらう。
・最初にグラスの描き方が難しく、グレーでタッチを入れてが結局それが花と合わずに塗りなおす。
・花の方は自分のタッチと好みで丁寧に描けていた。
・同じ「ひまわり」でも、なんだか水彩とはまるで違ってすごく生き生きとしたひまわりを独特な大きさ模様入りで描いてくれた。
・サインも独創的で、とても初めてのアクリル画とは思えない絵を描いてくれました! 

(小2)
・イソップの鳥の予定で下塗りをしてくれました。
・カンヴァスにカドミウムイエローとプライマリーイエローをたっぷり塗って、こちらは水彩用の筆なので、毛が抜ける。
・筆の方向が逆さなので、下から描くと、筆先がもわーっと広がって負担になる。なでるようにしないとね。
・ペインティングナイフを使う。たいらにしていく。 
・携帯の録音から、秋の虫の音、車の音、虫の種類などを聞いてもらう。耳をすませていつも聞いてくれる。
・描くものが決まらずに、イソップのお話を読む。
・「こなやとむすことロバ」「ヒツジかいの子どもとオオカミ」や「オオカミと子ヒツジ」を読み聞かせする。
・おもむろに予定していた「メンドリと金のたまご」のための、金のたまごを取り出してこれを描いてみないかとたずねる。
・二つあるので丁寧にカチカチしている。先生もカチカチとしているうちにたまごを落として割ってしまった。
・それで「メンドリと金のたまご」の絵を描いてくれることになりました。
・画面が乾いてきたので、黄色い画面に挿絵を真似してメンドリの輪郭、羽根、体、とさか、途中であごの位置にあるものの名前が分からなくなりました。
・色を入れて、目をしっかり描いて、私が入れてちょっと邪魔をして、足を描いて、羽根の様子を描いてくれました。
金のたまごの部分は、たまごの殻をとって、ボンドをつけて、たまごの殻を貼ることにしました。
・薄皮を取り除いていないので、ボンドや画面からはがれるかもしれませんが、たまごの輪郭をかきたして、
「メンドリと金のたまご、よりホンマモン!」の出来上がりです!

❖today note
We have a each time, each color, each center!