子ども美術教室☆here☆

子ども/大人美術教室☆here☆主宰 since1998

平面絵画

授業_内容 絵巻
◆内容 絵巻きをつくろう(1、2年生)
◆道具 筆記用具(各自)、絵の具セット(各自)、習字道具(硯(プラスチックのものと石のもの)、墨、色墨5色(上海墨厰)、筆、下敷き(フェルト)、文鎮(各自あるもの)、半紙(コープ製の練習用と普通の半紙)、長い習字用の紙(展覧用か))、ステッドラー水性ペン、霧吹き(多分ステンレス)、糊(スティック)、タオル、水
◆科学 紙に描く、紙が染まる、編集

◇参考図書
・『ふくしまの子どもたちが描く あのとき、きょう、みらい。』福島相馬の小学生たち絵 蟹江杏+佐藤史夫 編 徳間書店 2011年10月第1刷
・『よみがえる源氏物語絵巻 全巻復元に挑む』NHK名古屋「よみがえる源氏物語絵巻」取材班 日本放送出版協会 2006年2月第1刷
・『白洲正子 神と仏、自然への祈り(明恵)』図録 株式会社ジパング 新潮社 NHK 編集発行 2010年10月発行
・『新おはなし名画シリーズ 鳥獣戯画辻惟雄 監修 博雅堂 2011年5月第1版第1刷発行

◇備考
・手本がないので、半紙に北斎を模写したもの、水玉模様などの絵を描いて、つないで巻いたものを見本とした。
・紙のサイズは半紙が242㎜×333㎜のもの、長い習字用の紙は173㎜×680㎜の子どもの書初めようの古いもの。
・絵巻の時代についてよりも、絵に色のあるものと白描のものとして説明した。
・霧吹きはストローが折れ曲がったような形のもの。

◇分かったこと 気づき
・習字道具については一般のセット販売に頼っていたために、知らないことが多い。
・習い事をしている場合、それぞれに作法があるので尊重して進めていく。
・画家のエピソードや、体験談などを話すとイメージが膨らむ。
・描くことが難しい場合、「紙染め」にするとたのしめる。
・要素がおおく、やはりもう少し分解したほうが分かりやすい授業になる。

❖基本学習
・「かさねの色目」は春のかさねの色名を音読して、自分流のかさねを作って名付けてもらった。
・子ども同士が絵の言葉で対話できれば良いという趣旨で『ふくしまの子どもたちが描く あのとき、きょう、みらい。』という画集を見てもらった。
・絵は細かく勢いのあるタッチが多かった。子どもは1枚づつていねいにみていった。
・「知恵の板」の中の、「湯つぎ」「紙船」「猿」「こし板」をつくった。

❖今日の課題
・『よみがえる源氏物語絵巻』のなぞなぞ風な場面、『鳥獣戯画』の子ども版、色と白描、濃淡の説明をする。
・「前に描いた龍も絵巻なんだよ」と説明リーフレット形式の図録を出して、紙のつなぎ目などを確認する。
・1枚1枚半紙にかいていって選んで糊づけし、ひもでむすんで仕上げる段取りをつたえる。
・よく分からないようなので、とにかくかけるものを描いてもらった。
・描いていくうちに形は整ってきた。
・「紙染め」になって楽しくなってきた。
・半紙を折りたたんで、原液と薄め液に2度浸し、広げるとパターンがでてくる。それを見立てている。
・「あと十枚」などと言って、とにかくたくさん描いてもらった。
・自分でかくものと、自然が作ったように見える意外さの面白さに気づいてくれた。
・半紙の質によってにじみが違い、絵の具の吸収と上部を流れて行く感覚が少しつかめたと思う。
・ペンの音、マーカーの色のにじみ、感触や見え方など、様々な方向から楽しんでいる様子である。