子ども美術教室☆here☆

子ども/大人美術教室☆here☆主宰 since1998

子ども/大人美術教室 ☆here☆(nowhere、尼崎市)

子ども美術教室 毎週土曜日10:30~・15:00~、大人美術教室 水木曜日

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20191019 子ども美術教室☆here☆ 物語絵「やまなし」

授業_形式 物語絵

◆内容 物語絵(6年生)

◆道具
・基本道具:筆記用具(鉛筆、消しゴム)、スケッチブック・クロッキー帳(マルマン)、水彩絵具セット(各自)、マーカー(COPIC sketch、ほか)、色鉛筆(あるもの)、定規(三角、30㎝、50㎝、75㎝、雲形、分度器)、スピログラフ/DesignRuler(あるもの)、サラサクリップ0.5(ゼブラ)、折紙(トーヨー、ダイソー)、両面テープ(あるもの)、50COLORS 50色色画用紙(オキナ株式会社)、デコトップス(ぼりゅうむわんプロダクツ)、LaQ(ヨシリツ株式会社)
・課題:ノート(持参)、色鉛筆

◆科学 理科、美術(図鑑をみる、作品をスライドで鑑賞する)

◇参考図書、URL

・「あいちトリエンナーレ」のパンフレット
・『名前がわかる 野鳥大図』真木広造 著 永岡書店 2014年10月発行
・『学研の図鑑 水の生物』渡部忠重 監修 学習研究社 2000年5月新訂版第12刷発行
・『ニューワイド学研の図鑑 鉱物・岩石・化石』猪郷久義 監修 2007年1月第3刷発行

◇分かったこと 気づき

・カード学習では、「あいちトリエンナーレ」の展示を紹介しました。
・教室では考える練習が必要だと考えています。
・「美術館ってわかるよね。いろいろなお部屋がある」と切り出して、一定期間展示が中止になったことについて話しました。
・子どもなりに色々な意見を持つものだと思いました。
宮沢賢治の「やまなし」の絵を、図鑑をみて描きました。
・よく読んでいるので、よく向き合って描いてくれました。

◇備考

・このブログは、生徒さんが学んだことを後で振り返られるように、記しています。
・このブログは、「興味はあるが参加できない」方に届くように、記しています。
・このブログは、美術を通して個人から普遍へ向かえるように、記しています。

❖基本学習

6年生

・お迎えします。
・楡の木、樹皮はまだくっついている。
・沿道のブロックみたいな躑躅の上を、紫色のシジミチョウが2,3匹とんでいる。
・サーっと鳥が通り過ぎる。
・低木の葉の伸びる枝にアリが列をなしている。
・小さな虫をねらっているのか。(※参照1)

・「おはよう」
・「きょうは絵の宿題があるよ」
宮沢賢治の「やまなし」の絵をノートに描きなさい、らしい。
・「5枚?たくさんの絵だね。寄り道せずに まっすぐいくよ」
・歩道手前には 感じの良いフリースペースが。
・編み物をしているのかな。文化地域に進行中。
・狭い道路は一列で行こう。
・「今日は歩きながらカード学習ね」
・「先生は 先週『あいちトリエンナーレ』にいってきたよ」
・「先週も絵の宿題あった」
・「宿題は自分でやったらいいよ。その力をつけてるんでしょう。カリキュラムもあるしね」
・「先生とやると やりやすい」
・帰途側から逆行するように教室にむかう。

・到着後 手あらいとうがい。
・それで カードのつづき。
・「愛知県てわかる?」
・「うん」
・「スマホで見よう、ここだよ、こんな感じ」 
・「カンガルーみたい」
・「カンガルー? カニみたいとは聞いたことあるけどね」
・「芸術祭は四か所でやっていたよ」
・PRパンフレットを広げる。
・全体のもの、円頓寺・四間道のもの、豊田のもの、町内会報らしきもの。
・「それで、四つの会場で展示やイベントがあったんだ」
・「三つは名古屋駅近くで、もう一つは遠い豊田市、こんなかんじだったよ」

・「美術館ってわかるよね。いろいろなお部屋がある」
・こう切り出して、一定期間一部の展示が中止になったことについて話をしました。
・「ある展示が問題になって、「見たくない 中止しろ」の電話がたくさんかかってきました」
・「みんながそれぞれ話し合って、結局知事が中止すると発表しました」
・「なにそれ。見たくない人は見に行かなければいいんじゃないの? なんでやめたの?」
・「愛知県は、自由にやってもらったらいいっていう約束だったのよ。でもそれは中止になっちゃったんだよね」
・「そのあと再開されたけれども、期間はごくわずか。鑑賞は抽選で、倍率もたかかったみたいね」
・「それについては、これからも考えていくことになるよ」

・ここから写真をスライド風にみせていきました。
・「駅の大きな石榴の木。いままで気がつかなかったから撮ったよ」
・「新幹線のホーム」
・「ぼくもにがて 乗ったことない」
・「それは苦手じゃない」
・「これらへんから愛知県」
・「ボヤケて見えん」
・「スピードが速いからね。これが席のシート」
・「それでつきました。乗り換えました。行きすぎました」
・「なにそれ」
・「これが一緒にボーリングをやったお兄さんの通う学校の看板」

・「やっとついたね。ここは『喜楽亭』という料理旅館だったところ。(※参照2)
・「昔 太平洋戦争があって、外国と戦争をしていたんだ。戦争だから、勝つための作戦をたてる」
・「敵と味方に分かれるから、日本は物資不足。お金も無くなり、油もはいってこなくなる」
・「片道分の燃料で行けという命令を受けた」
・「そして戦地に行く前に、この料理旅館に泊めてもらって、頑張って来い、ということになった」
・地球儀をだして、外国の位置や、貿易についての立体的な理解を心掛けました。
・作品はスクリーンでしたが、撮影はできないのでカードの資料はそこまでです。

・「移動して、次の会場は名古屋市内でやっていた商店街での展示です」
・商店街入り口の看板、お寺がある風景写真。
・「交差点には、「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギスは誰?」と聞いた戦国武将と黄門様の銅像
・「それで進むと、むかしの道具が並んだ洋服仕立て店の道具たち」(※参照3)
・「今は仕事が減ってしまって、その仕事道具が並べられていました」
・「洋服は昔は手作りか、仕立て屋さんで作ってもらっていました」
・「いまはお店で買って、さらに動きやすいリーズナブルなものを求められているでしょう」
・「生地がわからない?型紙、布切狭、物差し、ボタンも選べるよ」
・「仮縫いを着たマネキン人形、写真資料集、そして綴じ紙はお店の台帳かな」

・「つぎね、交通事故で亡くなった小学生たちについての絵と思索」(※参照4)
・「いろいろきいて おもいでや こどもの詩や夢を 絵にしたらしい」
・年齢を言うと「僕と一緒だ」。
・「それで どうしてだろうって この絵描きさんは たずねて考えて 表現してるんだって」
・「野球の好きな子」
・「お祭りの時の写真みたいかな」
・上からふわっと飛んでいくる子どもを見て「あぶね」
・生きているように感じたか。
・「こんなに 元気だった子」
・それで、ある詩を一緒によんだ。
・一人でよんでいった。「きみも生きぬけ」。
・「妹を背負っているのかな」
・「神社でキャッチボールしているのかな」
・プールの絵だね。
トランスフォーマーの一文を読んで、「ぼくもわかるよ そう思っていたよ」と共感していた。

・「次に さっきの仕立て屋さんの展示に協力していた今のお店に行って、商店街の変遷について聞いてみたよ」

・次は案内された伊藤家の展示の写真。(※参照5)
・「昔の、かまどのある台所だよ」
・「イヤホンしてるよ」
・「作家さんの話を聞いているね」
・「中庭には井戸があって、奥の物置には使われなくなった家具が斜めの地層のように積まれていたよ。上には炭になっていた」

・それで、本日のカード学習はおしまいです。

❖今日の課題

6年生

・次は課題。
宮沢賢治の「やまなし」の絵を描いてきなさい、ということだ。
・「とりあえず見開き4枚をめざそう」
・まずは物語を読んで、出て来る生きものたちをあげていきました。
・図鑑を出して、生きものの大きさや配置を決めよう。
・決まるとすぐに取り掛かってくれました。
・細かい描写ができるように、傍らで読みます。
・鉛筆でスイスイと描いています。
・サワガニについて知っていることを話します。
・「クロベンケイガニが近くの川にいてね、毎年6月になると河原にわんさと集まって、一斉に卵を産む準備をしていたよ」
・「飼っていたら、1年に1回2匹になっていた。調べたら脱皮していたんだよ」
・お兄さんガニ、弟ガニを描きすすめます。
・朗読の動画を探すと、聞き取りやすいものがありました。
・泡を描いて、魚、カワセミ
・「マグロはだめだよ。海にいるからね」
・「コンパスとか目が赤いとか、何だろうね。カワセミかな」
・次はお父さんガニ、樺の花、そしてやまなし。
・子ガニの目線から、出会いがしらをよくとらえている。
・雲母とか、銀色とか、鉱物に関わる表現は、どうしようかな。
カニの種類はちょっと色々だったね。
・よく集中して完成です。
・よく理解して、よく描けていると思いました。

・帰りに道も石榴の木があった。
・「ぼくにはカイジュウにみえる」
・「あらまあ」

❖today note

This time art card leaning was about 'AICHI TRIENNALE 2019''Taming Y/Our Passion'.
Some works were installations, videos, and paintings.
He had thought about them.

His thinking was growing.

❖reference

※参照1
・共生アブラムシによるアリへの化学擬態
http://www.ied.tsukuba.ac.jp/~jalps-ut/html/event/report/2011/ES2_2011.pdf
遠藤真太郎(信州大院・総工・山岳)・市野隆雄(信州大・理・生物)

※参照2
・ホー・ツーニェンの表現(Ho Tzu Nyen : researches historical records and folklore and creates video, installation, and theatrical works.)

※参照3
・越後正志の表現(ECHIGO Masashi : creates installations in photographs, videos and sculptures in which the movement of objects the moment of the artis't body.)

※参照4
・弓指寛治の表現(YUMISASHI Kanji : consistently deals with the themes of suicide and mourning.)

※参照5
・津田道子の表現(YSUDA Michiko : Viewers see both spaces and themeselves from various perspectives, with perfomers appearing on scenery beyond is visible, the viewers' own reflections and video images appearing in mirrors.)

「あいちトリエンナーレ2019」English より一部抜粋。